マンションオーナーにとって切っても切れない銀行
私の父は、協和銀行(現りそな銀行)で銀行員をやっていた時代もありましたが、父が銀行員だったころ証券会社のほうが就職先としては人気のある時期があったそうです。
しかし時代は流れ、今は就職先としては、圧倒的に都市銀行などに人気が集中している時代です。
ところで銀行と証券会社はよく比較されます。
そして最近は、金融ビッグバンにより銀行にもある程度の証券業務を行うことができるようになり、証券会社にもある程度の銀行業務を行うことができるようになってきました。
ぞれでは今の時代はどちらが優位なのか・・
アパートマンション事業者にとっては、アパートローンが頼りとなるので、どうしても銀行との付き合いが切り離せないものとなります。
そして銀行員は、しばしばアパートローン債務者宅を訪問してきます。
ですからどうしても銀行員とのなじみが深くなっていきます。
実際のところ銀行が扱える金融商品は数多くなってきています。
投資信託、保険商品、確定拠出年金など主流の貸し出し業務に加えて手数料収入を得ることができるその他の金融商品にも力を入れています。
おそらく個人や個人事業者向け金融サービスでは、株式の取引以外のほとんどの個人向けのサービスは銀行で扱えるのではないかと思えるほどです。
実際のところ銀行は今、リテール顧客つまり大企業ではないローン債務者にはあらゆる金融商品の売り込みを行ってきます。
特にアパートローンや零細ないしは中小企業の貸し出し先は、確定申告書や決算書の提出を求めて、その内容を精査したうえで、顧客にあった商品をすすめてきます。
私もアパートローンを借りている銀行から生命保険商品と個人年金商品、そして確定拠出年金、日本国債、国債のファンドを購入してしまいました。
銀行が強調するのは、保険年金商品は節税対策になることと、定期預金よりも有利な貯蓄性というてんです。
このように銀行は貸し出し先の、財務状況を把握したうえで、それにあった金融商品を提案できるというてんで証券会社よりも有利です。
一方、証券会社は口座はあるものの社員が訪問してくることはありませんし、せいぜい株取引か投資信託を、ほそぼそとやっている程度のつき合いです。
ですからやはり資金提供先に対しては、個人事業者であれ大きな企業でも、当然のこととして気を使いますので、ローン債務者ならば銀行に対して、株式会社ならば株主に対しては、気を損なわないようにと配慮するものです。