2016/8/11朝日新聞の一括借り上げトラブルの記事について
2016年8月11日の朝日新聞の一括借り上げトラブル急増についての記事が反響を呼んでいるようです。
なにせ私の親族からも、この記事を読んで私の家に電話で「マンション経営は大丈夫なのか」という電話がかかってきたほどですから。
このブログサイトでも過去の記事に、この朝日新聞の記事についてのコメントを書いたことがあります。
そして今回も、反響が大きかったこの朝日新聞記事に関して、一括借り上げマンションオーナーの視点から書いてみたいと思います。
まずこの朝日新聞の記事の内容ですが書かれていることは事実だと思いますし、一括借り上げでアパートマンション経営を始めてみたものの「こんなはずではなかった」と後悔しているオーナーさんが少ないないというのも事実だと思います。
では問題の根底にあるのはなんでしょうか。
1つには不動産事情をほとんど知らない素人が、一括借り上げ業者の営業マンの甘い勧誘にあって、不動産賃貸業のリスクも知らずにアパートマンション経営を始めてしまうことにあるように思います。
たしかにメリットはあります。
土地活用によって固定資産税は軽減され、将来にわたって安定収入の機会を開くことができるでしょう。
建設資金を銀行から借り入れるならば、相続税対策にもなるでしょう。
そして個人事業者にもなれるので、節税を徹底させることもできます。
たしかに一括借り上げでアパート経営を始めることには多くのメリットがあり、一括借り上げメーカーの営業マンはそのてんをかなり強調すると思います。
しかし不動産賃貸業のデメリットの部分
- 経年劣化にともなう家賃の減額
- 外壁、防水、その他設備等の修繕費用負担
- 借り入れを行っているならば金利上昇リスク
- 将来的に空室率が増大 過剰供給時代へと突入している
などの数多くのデメリット部分については、営業マンも多少は触れたかもしれませんが、ほとんど強調されなかったことでしょう。
それで不動産の素人であればメリットの部分のみを考えるようになり、契約してしまったということが少なくなかったのではないかと思います。
例えていうならば、アナリストや証券マンからの推奨銘柄で株投資を始めてみたものの、思わぬ暴落に遭ってしまい損をしてしまったとう感覚でしょうか。
しかしマンション経営もそのようなものだと私は思っています。
いい時ももちろんありますが、思わぬ悪い事柄に遭遇することもあります。
それで問題解消のためには、アパート経営を始める前にアパート経営の基本について書いている本を読んで勉強してみるとか、不動産事情に詳しい人とよく相談するなどして、リスクを十分に認識できるようになったうえでアパート経営を始めるようにすれば、「こんなはずではなかった」と後悔して苦情相談にまで発展することはなかったのではないかと思います。