ブランド力が失墜したレオパレス21 どうなる?
世界で最も有名な投資家といえば、アメリカのウォーレン・バフェット氏です。
この方は世界中の株式などに投資して、長年にわたって良好なパフォーマンスを維持しています。
投資家のなかには、一時は脚光を浴びたものの、投資に失敗して姿をくらした人も少なくないにもかかわらずです。
ところでバフェット氏が企業に投資、つまり株式を購入するかどうかを見極める要素のなかには、その企業にどれだけ競争力があるかを見極めるんだそうです。
そして競争力を左右する事柄が
①ブランド力
②コストを抑える能力
なんだそうです。
やっぱりそうなのかーと思いましたが、2019年、著しくブランド力を落としている会社があります。
それはあのレオパレス21です。
そもそも施工不良が明るみになってからブランドが失墜したことはだれしもが認めることです。
ところでブランド、ブランド力という言葉がよく使われますが、ある財・サービスを、他の同カテゴリーの財やサービスと区別するためのあらゆる概念と言われています。
例えば賃貸住宅でもDK SELECTといえば大東建託の賃貸住宅と連想しますし、シャーメゾンといえば積水ハウス、d-roomといえば大和ハウス工業の賃貸住宅と連想できます。
ですから、あのアパートはシャーメゾンだから遮音性や住み心地が良いに違いないと人々に連想させ、入居物件を選別する時の大きな判断材料になります。
あるいは小売店でも、セブンイレブンとブランド力がない個人商店で同じ品物が売られていても、多くの人は、ブランドイメージのあるセブンイレブンで品物を購入することでしょう。
つまりは何かの品物やサービスの提供を考えるさいに、ブランド力が大きな判断要素になるのです。
ところで今回のレオパレス21のブランド力の失墜はどんな影響を及ぼすでしょうか。
まずは入居率の下落を招くのは避けられないでしょう。
昨年のアパート界壁問題でも、入居率が90%を割ったとのことですが、さらに今回の事件で、入居率が下がることが懸念されています。
入居率が下がる→サブリース会社(レオパレス21)の経営が圧迫する事態となるかもしれません。
さらに新たにレオパレス21でアパート建設をするオーナーが激減することも考えられます。
レオパレス21サイドは今回に件で経営が傾くことはないと、再々主張しているようですが、絶対に潰れることがないと言われていた日本の大手銀行も数行が潰れ、救済合併によって現在存命している銀行もあるほどです。
どうなりますことやら。
追記:ブランドについてウィキペディアには
ブランド(英: brand)とは、ある財・サービスを、他の同カテゴリーの財やサービスと区別するためのあらゆる概念。当該財サービス(それらに関してのあらゆる情報発信点を含む)と消費者の接触点(タッチポイントまたはコンタクトポイント)で接する当該財サービスのあらゆる角度からの情報と、それらを伝達するメディア特性、消費者の経験、意思思想なども加味され、結果として消費者の中で当該財サービスに対して出来上がるイメージ総体。
それが現在のブランドの概念と言える。
引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/ブランド(アクセス日2020/5/29)
と書かれています。
なのでブランドとはイメージと強く関連しているわけですから、不祥事などは当然のこととしてブランド力を失墜させます。
追記:レオパレス21のブランド力が失墜したきっかけはメディアによる報道ですが、そのてんについては以下の記事をご覧ください。
2017年12月下旬ごろでしたが過去に書いた記事
の記事のアクセス数が増加した時期がありました。
この時期になぜなんだろうと思っていましたが、原因がわかりました。
2017年12月26日のテレビ東京の「日経スペシャルガイアの夜明け」という番組でレオパレス21がリーマンション後に経営が傾むいた時に、レオパレスの家主に賃料の大幅な減額を迫ったり、「解約終了プロジェクト」のようなものがあったのではないかといった内容だったようです。
私はその番組を見てはいませんでしたが、この番組を見た視聴者はおそらく、レオパレス21ってなんて会社なんだろうと受け止めたに違いありません。
よってそれに関連した記事へのアクセスが増加したようです。(一時的でしたが)
ところでそのことに対してレオパレス21もホームページにおいて抗議文を掲載したようです。
その内容は次のようなものです。
2017年12月26 日放送のテレビ東京「日経スペシャルガイアの夜明け」にて、当社について放映されました。公平な放映がされるように、真摯に取材対応しておりましたが、著しく印象操作される内容になっております。当社としましてはテレビ東京に対し、厳重に抗議及び訂正を求める方針で準備を進めております。
引用:http://www.leopalace21.co.jp/news/2017/pdf/1227.pdf(閲覧日2018年1月25日)
というものです。
どうやらレオパレス21も、取材対応はしていたようですが、内容が内容だけに黙ってはいられなかったようです。
もちろん家賃減額や「解約プロジェクト」のようなもので、家主とのトラブルが生じたのは、リーマンショック後のことであり、当時はレオパレス21も経営が厳しくなり、打開策として家主への風当たりが強くなってしまったのかもしれません。
その当時の出来事で、かなり憤った家主たちによって幾つかの訴訟が今になってなされているようです。
ところでその後、レオパレス21も経営が持ち直し、最近は比較的、業績もよくなっているようです。
ということで経営が持ち直した後、家主への対応がどう変わったかも知りたいところです。
当時とは経営者も幾らか交代していると思われますし。
それにしても、今回のもめ事、どのように収まるのでしょうか。
追記:あれから数年が経過しましたが、どうやらテレビ東京の「ガイアの夜明け」がレオパレス21の経営に大きな影響を及ぼしたようです。
この番組をきっかけにレオパレス21のアパートの施工不良が、大規模なものであることが世間に知られることになり、否定しきれなくなったレオパレス21も施工不良が生じていることを認めざるを得なくなります。
その後、レオパレス21の株価は急落し、経営陣もかなりが交代することになりました。
そしてレオパレス21のアパートの入居率は下がり続けています。(入居率80%割れ寸前)
今後は、潤沢なレオパレス21のキャッシュの貯えが、いつまで持ちこたえるか、いずれは他社の支援を受けながら再建することになるのかというてんです。
またレオパレス21のオーナーさんは、他社の草刈り場になり、他社による建て替えのターゲットにもなっていく兆しもあります。
ところで「ガイアの夜明け」で取材を受けていた、レオパレス21の岐阜のオーナーさん、レオパレス21から契約を打ち切られたとのことです。
このオーナーさん、改修工事を受けることもなく、解約させられたようですが、今後どうされるのでしょうか。20/9/26
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