アパートの入居審査が甘くなると生じてしまうかもしれない重大なリスク
2017年10月下旬に発覚した神奈川県座間市における9人も殺害された事件は、あまりにも衝撃的なニュースでした。
いまだに謎も多い事件ではありますが、住宅地の中でそのような事柄が行われていたとは驚きです。
それにしても犯行が行われていた、加害者の住宅ですが、ワンルームアパートで、小田急相武台駅から10分ほどの場所にあるアパートのようです。
部屋内はワンルームとユニットバスがあるぐらいで、今ではほとんどの方が敬遠するような部屋です。(ユニットバスはもはや新築の賃貸住宅ではほとんどありません)
しかも壁も薄く、遮音性にも問題のあるような物件だったようです。
さらに小田急線沿いのアパートなので、電車が通るたびにかなり、うるさく感じていたことでしょう。
といったことで駅には比較的近いものの、デメリットの多い物件だったようなので、ある報道によると家賃は1万9000円、共益費は3000円という物件だったようです。
ワンルームの物件もそこまで家賃が下がったのかと、物件のオーナーとしては、ちょっと怖くなりましたが、冷静に考えてみると、妥当なのかもしれません。
それにしても、もし自分が
その物件のオーナーだったら
どうなるんだろうと考えてしまうことがあります。
今後、事件が起きたアパートがどうなるかは正確なことはわかりませんが、おそらくは現入居者も引っ越しを検討するかもしれません。
また当分の間は、それがどれぐらいの期間かはわかりませんが、この物件に入居するために引っ越してくる方はいないことでしょう。
となると空室だらけになって、もはやアパート経営ができなくなってしまうかもしれません。
残念なことにこうした事柄は保険によって補償してもらうこともできませんし、管理会社やオーナーによって完全に防ぐことができるわけでもありません。
せいぜいできることは
入居審査のさいに本当に大丈夫な入居者のみの入居を認める
ことぐらいしかできないのかもしれません。
今回も加害者は入居当時は無職だったようですが、父親などが保証人になってもらえたこともあって入居することができたようです。
どうしても空室を埋めたいオーナーと管理会社のあせりから、入居審査が多少甘くなってしまうということもあったのかもしれません。
それにしてもオーナーも管理会社も物件をこまめに物件を見に来ているのならば、異常な異臭など気づかなかったのかなあとも考えてしまうことがあります。
さらに物件にまめに足を運んでもし可能であるならば入居者とよくコミュニケーションを図ることができるならば、事前によからぬ出来事が生じるのを防ぐことができる場合もあるかもしれません。
今回の事件を通して、できる範囲で入居者さんのことをよく知るように努めなければならないなあとも感じます。