レオパレス21裁判 どうなるのか?
以前のブログでレオパレス大家が訴訟についての記事を書きましたが、2017年3月についに名古屋地裁で裁判が始まりました。
今回の裁判は家賃減額の件の裁判ではなくレオパレスがオーナーに提供している「家具・家電総合メンテナンスサービス」で契約上では一定期間経過後に新品と交換することになっているのが、実際には交換されていないというてんを争うものです。
レオパレスオーナーは1戸あたり毎月2000円をレオパレスに支払っていたにもかかわらず、新品とは交換されておらず、レオパレスもこのてんは認めています。
1戸あたり2000円ということは20戸のアパートであるならば毎月4万円をレオパレスに支払っていたということになります。
しかしレオパレス側が約定を守っていなかったということで、返金を求める裁判です。
返金額の1人当たりの平均は680万円ですが、最高額は1600万円のオーナーさんもいるとのことです。
それにしてもレオパレス大家さんて、レオパレスとの関係で大変だと思いますけど金持ちですね。
680万円というと1年間で68万円として10年間支払い続けた計算になります。
68万円ということは1カ月で約5万6千円で、5万6千円ということは、1戸あたり2000円とすると28戸所有していることになります。
ところで、この裁判、訴訟を起こしたのは全国28都道府県のレオパレスオーナー128人です。
その多くがレオパレスオーナーたちで成るLPオーナー会のメンバーなんだそうです。(LPオーナー会はレオパレスからは完全に分離したレオパレス大家たちの会です)
この裁判、判決までは1年はかかる長期戦になるようですし、場合によったら高等裁判、最高裁判所にまでいくかもしれませんが、この裁判における私の関心事は、どうしてもサブリース会社と大家との関係では大家のほうが弱者になるのですが、弱者の大家たちが大手サブリース会社との訴訟で、どれだけ大家の立場を法的に強化できるかというてんです。
残念ながら、これまでのサブリース会社を大家が訴える裁判では、ほぼサブリース会社側に有利になる判定が多かったようですが、今回は幾らから大家の側が有利なような気もするのですが、果たしてどうなるのでしょうか。
追記:2019年に名古屋地裁で、判決が下りました。
残念ながら、今回はオーナー側の訴えは退けられました。
どうして・・という気になりましたが。
どうやら、入居者が居住している間は、新品に交換するのが容易ではないということが、1つの理由のようです。
確かに、そのエアコンなどの家電製品が故障してしまうならば、入居者も連絡して、修理の時に立ち会ってくれるものと思いますが、ただ新品に交換するためだけに、交換工事の時に在宅してもらうということが、容易ではないのかもしれません。
またレオパレス21のアパートがどのようになっているかは、わかりませんが最近では入居者以外の者が、例えばオーナーや管理会社の者でも部屋を開ける鍵を所持していないことがあります。
つまりは入居者と連絡を取ることができなければ、その部屋に入って工事等を行うことができないということがあります。
そう考えると、レオパレス21の「家具・家電総合メンテナンスサービス」ですが、そもそも欠陥のあるサービスだった可能性があり、幾らかな柔軟性を持たせて、オーナーが支払うサービス料も下げるなどしたほうが良いのかもしれません。