未だに施工不良の尾をひくレオパレス21 建築費や賃料は
今だに収束しないレオパレス21の施工不良問題。
この問題について、様々なメディアが取り上げていて、私もそれらの記事を読むことがありますが、日本経済新聞の2019/9/17の「レオパレス、暴かれた無責任施工の実態 」という記事を読んでみて、いろいろと考えさせることがありました。
そもそもレオパレス21の施工不良問題が発覚したのは、アパートオーナーのメディアへの告発がきかっけでした。
おそらくはそのメディアとは火曜日の晩に放映されているテレビ東京の「ガイアの夜明け」という番組だと思いますが・・。
ところでこの日本経済新聞の記事では様々な事が見えてきます。
まずレオパレス21のアパートの建設費についてですが
1995年当時竣工した10戸の2階建ての木造アパートで4800円
引用:https://www.nikkei.com/nkd/company/article/?DisplayType=1&n_cid=DSMMAA13&ng=DGXMZO48990590W9A820C1000000&scode=8848&ba=1(アクセス日2019/9/17)
と書かれています。
2階建て10戸の木造アパートが4800万円!!
というと
安い
のではという印象を受けます。
しかし竣工時が1995年です。
今から20年以上も昔のことです。
当時は人手不足や建設資材の不足などで、今のように建設費が高騰していなかった時代だと思います。
今でしたら設備もさらに機能が強化されていますし、当時よりも建設費は高くなっていることでしょう。
しかしそれでも木造10戸アパートで5000万円未満とは安いという印象です。
ところでこの日本経済新聞の記事を読んで驚いた、もうひとつのてんは、オーナーに支払われる賃料についてです。
記事によると
賃料は当初41万円だったのが、2017年には23万円まで減額された
というてんです。
約22年ほどで、オーナーに支払われる賃料が半分近くまで下がることがあり得るのだろうかと?
オーナーにしては怖ろしい現実です。
この日本経済新聞のオーナーは、それで嫌気がさし、レオパレス21をメディアに告発する気になったようで、それが現在のようにレオパレス21の大規模施工不良が明らかになる事態へと発展し、レオパレス21の経営を揺るがすだけでなく、他社の賃貸住宅ビジネスにも暗い影をおとすようになることになります。
追記:とりわけリーマンショックの後は、派遣切りなどが多発し、退去者が続出した時期がありました。
そして派遣社員が、入居しやすかった住居の1つがレオパレス21のアパートだったと思われます。
というのもレオパレス21のアパートには家具家電がそろっている場合もあり、あくまでも一時雇用的な派遣社員の入居には都合がよかったのだと思います。
しかしリーマンショック後の不況で、派遣切りが行われ、退去が相次ぎ、とりわけ1Kのお部屋の空室が目立つようになって、周辺の家賃相場も急落し、オーナーに支払われる賃料も急落したものと思われます。
しかしこのことは、本当に仕方のないことで、オーナーの家賃収入というものは、入居してぐださっている方の家賃に依存しているわけですが、その家賃も需要と供給のバランスのなかで決まるものなので、需要が乏しくなれば、当然のこととして家賃は下がっていきます。