AI(人工知能)による家賃算出のメリット!!
不動産賃貸において、家賃査定は重要な要素です。
このてんでは管理会社もそうなのですが、物件オーナーにとってはとりわけ重要です。
というのも査定された家賃がオーナーの家賃収入に直接影響するからです。
物件オーナーにしてみれば、できるだけ高い家賃でといった心情が働くものですが、しかし適正な家賃でなければ入居者は決まりません。
一方で管理会社にしてみれば家賃の査定は重要な業務になりますが、できるだけ適正な家賃を算出するようにしていることと思います。
しかし一括借り上げによる管理となると空室は一括借り上げ業者の損失となるので、どうしても入居者を決めたいがためか、適正家賃よりも安い募集家賃で入居斡旋をすることがあります。
このてんで一括借り上げの代表ともいえる大東建託ですが、家賃査定には50項目ほどの事柄をチェックして家賃を査定しているとのことですが、ときにこんなにも安いの?とオーナーさんから不満をもたれることもあるようです。
実際のところ不動産業界では、家賃には正解はないといわれるほどに、家賃の査定作業は容易ではないようです。
例えばあるお部屋の査定家賃を
A社は60000円と査定
B社は63000円と査定
C社は57000円と査定
といった具合に査定方法によってバラツキがあるのも事実です。
しかもこの家賃査定の作業は、管理会社にしてみれば、かなりの負担となる作業になっているというのです。
ところでこの管理会社にとって負担となる煩雑な家賃査定作業をレオパレス21ではAIで行うようになっているようです。
AIが算出するわけですから、煩雑な作業があっというまに行われることでしょう。
ですから管理会社側のメリットとしては家賃査定にかける業務が大幅に削減することができるということがあるようです。
もちろんAIが算出した家賃を最終的には現場のスタッフが地域性などを考慮して見直して家賃が決定されるとのことですが、今後はこのようなAIを家賃査定に活用する方法はどんどんと広まっていくことでしょう。
しかしそれでもAIによる査定された家賃が正解というわけでもありません。
とはいってもAIの活用には業務の効率化、ヒューマンエラーの防止などのメリットがあるとともに、AIの精度が高まるにつれて算出される家賃の正解へと近づいていくことでしょう。
追記:賃貸住宅最大手の大東建託も、いずれは家賃査定にAIを本格的に導入する予定のようです。
大東建託のニュースリリース2019/6/19の「AI(人工知能)を活用した家賃査定システムの試験導入を開始 東京大学CSIS不動産情報科学研究室と共同開発し、2020年度本格導入へ」には
大東建託株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:小林克満)は、6月より首都圏の一部エリアを対象に、東京 大学空間情報科学研究センター(CSlS)不動産情報科学研究室の清水千弘特任教授と、当社賃貸未来研究所の宗健 が共同開発した、Alを活用した家賃査定システムの試験導入を開始しました。 現在当社の家賃査定は、全国約1,000人のスタッフによる類似物件の情報収集とデータ解析によって行われています が、本システムを導入することで家賃査定が自動化され、スタッフの業務軽減が図れます。また、お客様や取引先様に 家賃設定の明確な根拠を示すことができるようになるため、より安心・安全・安定した賃貸経営の提供が可能となります。 今後は、2020年度の本格導入に向け、対象地域を全国に拡大するとともに、査定精度の向上を図っていきます。
引用:https://www.kentaku.co.jp/corporate/pr/info/2019/aqehc4000000bqvn-att/yachinai_0619.pdf(アクセス日2019/9/18)
と書かれています。
ところでこの記事をよく読んでみると
・これまでは大東建託の家賃査定は、人為的に行われていた
・類似物件を基準に査定していた
ということはわかります。
今後AIの導入で、どう変わるのでしょうか。
比較的、入居率を意識してか、リーズナブルな家賃のような気がしましたが、それが改善されるのでしょうか。