スルガ銀行ってこんな銀行だったのか
スルガ銀行といえば、不動産にかかわる方ならば、一度は聞いたことがある銀行です。
以前はアパートローンに積極的で、他行で借りれなかったもののスルガ銀行なら貸してくれる銀行とも言われてきました。
実際のところ2018年現在、スルガ銀行の不動産投資関連の融資総額は1兆円以上といわれ、総融資の3分の1を占めているといわれ、相当アパートローンに力を入れてきたことが伺えます。
一方でアパートローン金利は2018年現在、3~4%台と、他行よりも高くこの面ではデメリットな銀行ともいえるでしょう。
ところでそのスルガ銀行ですが、大きくつまずいています。
このてんについて日本経済新聞2018年6月7日の「「優等生」スルガ銀の背信 個人金融の雄、ノルマで暴走 」という記事には
一時は地方銀行の「優等生」とされたスルガ銀行が大きくつまずいた。審査書類の改ざんを社員が知りながら融資した不正行為は、全社でまん延していた疑いも浮上。個人金融に特化した拡大路線は、猛烈なノルマ主義をうんで社員を暴走させた。群を抜いた業績への影響は底なしの様相だ。
と述べています。
この記事にもありますように「優等生」ともいわれていたスルガ銀行は地方銀行ですが、しかし特異のビジネスモデルから、大きな利益をあげて、行員の給与水準もかなり高い銀行としても知られていました。
一方で、猛烈なノルマ主義によって、会社内で不正な行為が蔓延するようになり、そのことが今回の「かぼちゃの馬車」物件融資トラブルをきっかけとして世間に広く知られることになり、信用信頼が命綱の銀行経営を大きくつまづかせているようです。
しかもスルガ銀行の弱点は、金利が高いというところにあり、そのことが他行の借り換え攻勢の草刈り場のようになり、そのことを穴埋めするために、さらに厳しいノルマが課されるようになり、不正が横行するようになったともいわれています。
もちろんノルマ主義は、どこの大手企業でも存在しており、私がお世話になっている、りそな銀行や大東建託にも社員はノルマを課されていますので、これらの会社でもこうしたスキャンダルが生じないかと心配なることがありますが、そもそもノルマ達成のための手段が合法なものかどうかを厳しくチェックし、もしも逸脱しているならば、すぐに修正できる能力があるかどうかが重要なのかもしれません。