サブリース問題が国会で取り上げられる

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サブリースの問題が国会でも取り上げられる。

相続税の改正や、超低金利が続いているなかアパートが急増してきましたが、それとともにトラブルも多発するようになってきました。

トラブルが急増すると、国会に通う議員さんたちも注目するようになります。

そのようなさなか2017年5月10日に衆議院財務金融委員会において、共産党議員により、サブリース事業の問題について取り上げられトラブルへの対策強化を求めたとのことです。

サブリースによるアパート事業の最悪のシナリオは、アパート事業の収支が悪化し、そのための破産による土地とアパートを手放すというケースですが、こうした事柄も発生しているようです。

そこでこの共産党議員が問題にした1つのてんは国土交通省の登録制度にレオパレスが登録していないことを批判したようです。

国土交通省はレオパレスに登録を申請しているようですが、レオパレス側は応じていないとのこと。

レオパレスといえば大手サブリース業者ですが、トラブル割合は大手のなかでは多く、アパートオーナーから訴訟を起こされているケースも少なくありません。

やはり今回の国会においてもレオパレスがヤリ玉にあがったようですが、他の大手サブリース業者、例えば大東建託や大和ハウス工業、積水ハウスも大家とのトラブルがないわけではないのでしょうが、レオパレスがそのなかでもトラブルが多いのは不思議です。

レオパレスのビジネスモデルでトラブルになりやすい要素があるのかもしれません。

レオパレス21の賃貸住宅アパート。

ところで共産党の議員が取り上げたのは家賃の引き下げ件数を国土交通省が把握していないことを暴露し、少なくても大手業者の実態を把握することを求めたもの。

ところでサブリース業者が大家に支払う家賃(賃料)ですが、引き下げが生じるのは珍しいことではなく、おそらく10年以上もサブリースの形態で、アパート経営をしてきたならば、多数は賃料の引き下げを経験しているのではないでしょうか。

10年もすれば物件力も低下しており、家賃が下がるのは仕方のないことです。

10年たっても賃料が同じであればラッキー、賃料が上がるならば非常にラッキーといえるかもしれません。

それぐらい家賃を新築当初の水準に維持するのは難しいのです。

ですから実態を把握したところで、どのように問題解決へとつながるのか、ふと疑問に思います。

しかし、サブリースによるトラブルが増えているのは事実ですし、そのような大家を保護するために国会が少しでも動いたのは注目すべき事柄です。

今後どのような改正が行われていくのでしょうか。

 

追記:国会議員のなかでも、とくにサブリースの問題に取り組んでいた、共産党の宮本議員でしょうか。

今は選挙で落選したために、議員としては活動はできないようですが、再選を目指しているようです。

しかし一部の国会議員は今でもサブリースの問題を共有し認識しているようです。

さらに監督官庁の国土交通省もサブリースがらみの問題が、増えていることに懸念をいだいており、国会議員や官僚の間でも、サブリース問題について問題提起や議論が生じてくると思われます。

ところでサブリース会社とオーナーとの関係は事業者同士の関係で、法律的にはサブリース会社のほうが有利になるのですが、最近ではサブリースの場合は、オーナーのほうが弱者であるという認識が強まってるように思われます。

さらにセブンイレブンと店のオーナーとの間でも、もめていますが、優越的な地位の濫用は独占禁止法にふれる可能性があり、セブンイレブンも神経を尖らせいるようですが、サブリースにおいても今後、サブリース会社が優越的な地位の濫用で、監督官庁から是正や指導などを受けることがあるかもしれません。

 

さらにサブリース会社を有利にする法律としては借地借家法があります。

そのてんについては以下の記事をご覧になってください。

 

サブリースとオーナーとの間に生じる問題は政府日銀による超低金利政策によって、副作用としてトラブルが生じているとの指摘もあります。

この指摘された問題点はいかにも野党らしい指摘のように感じます。

この指摘について日銀の黒田東彦総裁は「サブリースも含め貸家市場全体の需給動向を注視し、金融機関に適切なリスク管理を促したい」と答えたとのことです。

そして以前のブログ記事でも書きましたが、日銀総裁の発言のとおり、2016年秋以降、日銀が各金融機関にアパートローン審査のさいに採算性も考慮するように指導しているのも事実です。

つまりはアパートローン審査が厳しくなっており、共産党議員の指摘は、やや?といった感じです。

大東建託設計施工管理の木造アパート。

このように国会で取り上げられた問題点は

  1. レオパレスが国交省の登録制度に登録されていない。
  2. 国交省が家賃減額の実態をしっかりと把握していない。
  3. 政府日銀による超低金利政策の副産物としてトラブルが生じている。

というてんですが、大家視点からすると、もっとサブリース問題の核心に触れてほしかったと思います。

そもそも問題となるのは大家とサブリース会社がモメて裁判になっても、借地借家法によって、どうしても大家が不利になってしまうというてんです。

この借地借家法そのものは、弱者ともいえる入居者が大家の勝手によって不当な家賃値上げや退去の求められた場合に法的に退けることができるようにすることを目的としたものです。

しかしサブリースでアパート経営をすると大家よりも強者のサブリース業者が借地借家法で守られるという、矛盾したことになるのです。

ですから大家はサブリース業者に振り回されてしまうことがあるわけですが、消費者保護法や労働基準法のように消費者や労働者を守るための法はあっても大家のためのセーフティネットのようなものがないのです。

 

ウィキペディアには賃料改定について

賃料額の改定に際しては賃貸人と賃借人の地位の違いとそれによる交渉力の差が大きく現れる局面である。よって借地借家法は地代や家賃が経済事情の変化によって現状に見合わない額となった場合(高すぎるという場合も低すぎるという場合もある)には、当事者の双方が借賃増減額請求権を取得する(借地は11条、借家は32条)。

借地借家法

引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/借地借家法(アクセス日2020/5/11)

と書かれています。

ですから双方に賃料の増減額を請求する権利があることがわかります。

最終的には、双方が賃料において合意できなければ、裁判になるわけですが、裁判所は適正な賃料に基づいて判決を下すことになります。

20/9/1

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