高齢者は賃貸住宅への入居が難しいというのは都市伝説?

近年は高齢者であるならば、なかなか賃貸住宅に入居できないといわれています。

筆者の所有物件でも、これまでのところ65歳以上の高齢者が入居したということはありません。

高齢者入居のハードルが高くなる理由は、孤独死が生じてその後始末が大変だということ、そしてもう1つの理由は家賃滞納リスクです。

ですからこれらのリスクをクリアできれば、高齢者の入居には何ら問題がないということになります。

現実的に空室リスクが増大しているなか、頑なに高齢者の受け入れを拒み続けると、賃貸住宅経営にも支障が生じてくるようになります。

ですからゆくゆくは高齢者入居の機会を大きく開いておく必要があるのかもしれません。

 

ところで高齢者入居のリスクの孤独死はあり得ることですが、しかし最近はその場合の損害を補償する保険も存在しています。

例えば大東建託パートナーズのオーナーズガードではこのようなリスクを補償する保険をオーナーに提供しています。

ところで高齢者入居の家賃滞納リスクですが、本当なの?という疑問が生じます。

実際のところ高齢者は年金生活者か生活保護者からのいずれかです。

つまりは収入そのものは多くなくても安定収入があるのです。

ですから浪費癖のない高齢者であるならば、ほとんどの場合に家賃滞納リスクはあまりないのではないかとも思われます。

しかも生活保護者になると家賃補助がでますので(自治体によって補助額は様々、東京で5万円ぐらい)それで家賃を支払っていくことができます。

浪費癖のない高齢者ならば家賃滞納リスクはあまりない。

それではなぜ、今の時代高齢者入居が厳しいという風潮というか情報が流れているのでしょうか。

このてんでZAKZAK2018年4月9日の榊敦司さんの「生活保護者むしろ歓迎? 「高齢者は住宅が借りられない」というウソ 」という記事には

不動産業界にはいろいろな都市伝説があるが、大半が業者に都合のよいもの。平明に見ればウソと思えるものが多い。例えば「高齢になると住宅を借りられないから、早めに自宅を購入した方がいい」というのがある。この都市伝説を恐れて、独身の中高年がマンションの購入に走る。・・高齢者が住宅に困っているのは「○○を離れたくない」と言って、土地勘のある場所にこだわっているケースがほとんど。選ばなければ、住宅は借りられるのが今の時代だ。  

 

【マンション業界の秘密】生活保護者むしろ歓迎? 「高齢者は住宅が借りられない」というウソ (2/2ページ) – zakzak

と書かれています。

どうやら高齢者入居が厳しいという情報は、なんとかして物件を売りたい不動産業界が流している情報ではないというのです。

嘘をつくのが珍しくない不動産業界ですからそれはあり得ることかもしれません。

さらに高齢者入居が厳しいのが事実であるのは、土地勘のある場所へのこだわりがあるとも指摘されています。

ですからそういったこだわりがなければ借りることができるというのです。(多少生活が不便になるかもしれません)

いずれにしても高齢者の住居難民説は都市伝説なのかもしれません。

 

追記:高齢者のための住居として、サービス付き高齢者向け住宅があります。

サービス付き高齢者向け住宅についてウィキペディアには

サービス付き高齢者向け住宅(サービスつきこうれいしゃむけじゅうたく)とは、日本において、高齢者住まい法の基準により登録される、介護・医療と連携し、高齢者の安心を支えるサービスを提供する、バリアフリー構造の住宅。「サ高住」(さこうじゅう)と略して呼ばれることが多い。また、権利関係は賃貸借方式が一般的である。

サービス付き高齢者向け住宅

と書かれています。

サ高住とも言われていますが、介護や医療もある程度受けることのできる住宅ということで、高齢者が住居先として選択することができる住居の1つとなっています。



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