大規模修繕工事費用を巡る訴訟!!大東建託のマンションで
朝日新聞の2018年7月27日の朝刊には、サブリースリスクについての記事が書かれています。
そしてやはりこの記事には大東建託やレオパレス21といったサブリースを代表するような会社と物件オーナーとのトラブルともいえるような事柄が書かれています。
もちろんこの記事には大東建託専務のコメントも載せられていますので、一方的に大東建託を批評しまくるような週刊誌の記事や本とは内容の性質が違うと思いますし、大東オーナーの私にも参考になるような情報になっているように思います。
ところでこの朝日新聞の記事のなかで私の注目をひいた事柄は大規模修繕費用を巡るトラブルです。
当時はまだフルパッケージプランがなかった時代なので、大規模修繕などの修繕費用は物件オーナーが支払うことになっていた時代です。
この朝日新聞2018年7月27日朝刊の「甘い収支説明 トラブルに」という記事によると
大分市で00年、大東建託の勧めで6階建てマンションを建てた女性は、契約時の説明が不十分だったとして同社に1億9千万円の損害賠償を求めて提訴。女性が契約直前に示された「提案書」には、家賃収入が建設後約20年にわたって増え続ける試算が示される一方、修繕費用は毎年定額(32万5千円)で変わらず、一定期間ごとに必要な大規模修繕費は含まれていなかった。
と書かれていました。
ところでこの記事を読んでまず思ったのは、1億9千万円も損害賠償を求めることができるのかと驚きました。
筆者の試算でも、この規模のマンションの場合、あくまでも推測ですが、1回の大規模修繕工事費用が2500万円ぐらいとして、仮にマンション寿命が50~60年として、3回行ったとしても7500万円となります。
4回でも1億円。
ということは残り9千万円は慰謝料になるということ?
さらにこの女性オーナーさん、本当に賃貸住宅経営というものを知らない人だったんだなあとも思いました。
どんな賃貸物件でも10~20年に1度は大規模修繕工事を行うものですが、そのことを知らなかったとは。
おそらくは大東建託の建物管理の担当者から、大規模修繕工事の話を聞かされ、見積金額も数千万円を提示された時に非常なショックを受けたのではないかと思われます。
もちろん契約を取った大東建託の営業マンも、大規模修繕の話をしなかったとすれば、そのことにも落ち度があったことも否定できません。
筆者もスタンダードプランでの契約なので、大規模修繕の費用については関心がありますが、そういえば契約時に大東建託の担当者が、やけに大規模修繕工事費用ではそれ相当のお金がかかるということを強調して言っておられたのを思いだしますが、その背景にはこのようなトラブルがあったからかもしれません。
001425184.pdf (mlit.go.jp)国土交通省のマンション修繕についてのガイドライン