賃貸住宅オーナー自ら入居者のためのサービスを行っているケース

物件選びとなると、家賃、間取り、駅からの距離、設備がどうなのかといったことで判断することが多いと思います。

ところが最近、ある週刊誌の記事によると、大家さんが入居者を引きつけるかのようなサービスを提供している事例が少なくないそうです。

もちろん入居者斡旋は物件の管理会社が行ってくださいますし、入居者向けサービスも、最近は大手などでは、これまでになかったようなサービスが提供されていることがあります。

しかしそれでも大家にしてみれば、空室リスクの懸念は常につきまとうものです。

そこで大家自ら積極的に入居者向けサービスを提供し、入居者を引きつけようというものだと思います。

例えばこの週刊誌の記事によると、入居者の家賃下げなども特別の事情があるならば行う、ただし電球切れや違法駐車や騒音があれば大家に連絡することを行ってもらうといったことや、野菜や果物を希望者に無料で配る、入居者が喜ぶようなイベントを積極的に行うといった事例があげられています。

いずれにしても、これらの大家さんに共通している事柄は

入居者との交流に熱心

であることです。

なかなか市街地の単身者の多い賃貸住宅では入居者との交流を図るのは容易ではありませんが、しかしやらなけらばならない課題と感じることもあるでしょう。

積水ハウス設計施工のシャーメゾン。

ところで、大家といえば簡単に言えば自分の物件を貸す見返りに家賃を支払ってもらうというものなんですが、この週刊誌にでてくる大家さんの言葉によると、「大家というのはただ部屋を貸す仕事ではないんだ。お客様の人生の一部を預かる仕事」という言葉に妙に考えさせられました。

たしかに入居者さんにとっては、長い人生のなかの一部かもしれませんが、しかし人生の一部をここで過ごすわけです。

ここで過ごしながら思い出となる記憶が積み上がっていくことでしょう。

つまりはただ部屋を貸すだけでなく、「人生の一部も預かる」つまりは強い影響を及ぼすものです。

そう考えると、今の時代、大家は楽ではありませんが、しかし頑張って行わなければならないものなんだなあと思います。

 

それにしても入居者サービスは管理会社が行うものと考えがちですが、今後は大家も考えなければならない時代になっていくのかもしれません。

 

追記:国土交通省のウエブサイトのなかの「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案 」という資料には

一方、賃貸住宅の管理は、従前、自ら管理を実施する オーナーが中心であったが、近年、オーナーの高齢化や相 続等に伴う兼業化の進展、管理内容の高度化等により、管 理業者に管理を委託等するオーナーが増加。

賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案

と書かれています。

このように管理会社に管理を全面的に委託するようになった背景には

・オーナーの高齢化

・兼業オーナーの増加

・管理内容の高度化

などがあります。

このうち管理内容の高度化については、どうしても素人大家には対応できません。

このてんは管理業務の高度化に十分に対応できる管理会社に委託せざるをえないでしょう。

しかしその他の分野では、今でもオーナーが創意工夫して、入居者を引き付けるようなアパートやマンションにしていくことができるでしょう。



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