賃貸住宅経営において物件のエリアが重要なのはなぜ?
昔は、とにかくどこでもアパートを建てれば、それなりの収益が得られるという時代もありました。
多少、エリア的には良くなくても、なんとかなるといった感じでした。
しかし賃貸アパートやマンションが急速に増え始め、競合物件が増えるにつれて、物件の立地の重要性が認識されるようになってきました。
例えば、最近ではあの大東建託でも、立地の悪いエリアでのアパート建設は土地所有者などからの依頼があっても受け付けないことがあるようです。
では優れた立地条件とはどのようなものでしょうか。
それは簡単に言えば、
入居者需要の旺盛なエリアだということです。
では入居需要が旺盛なエリアとはどこかということですが
まずそれに該当するのが都心部です。
例えば東京では山手線沿いのエリア、大阪では梅田や難波周辺、あるいは御堂筋線沿いといったところでしょうか。
もちろん横浜や名古屋、福岡や札幌にも都心部があります。
その一方で最近はなぜか神戸が落ち目です。
人口流出も続いています。
個人的には街の空気は、大阪よりも神戸ほうが好きですが、なぜか神戸は落ち目ですが、神戸は山の手のニュータウンのようなエリアが多く、そういったエリアが全体の足を引っ張ているのかもしれません。
もちろん山からの風は心地よく神戸の空気は大阪よりも断然いいとは思います。
ところで都心部以外でも入居者需要が大きなエリアがあります。
それはベッドタウンと呼ばれる街ですが、都心部までの通勤が約20分までのベッドタウンです。
例えば関西では千里ニュータウンなどが、それに該当してきます。
千里ニュータウンから大阪梅田までは20分程度で通勤できるからです。
さらに最近注目されているJR尼崎駅、阪急西宮北口や塚口、武庫之荘なども大阪梅田まで20分以内でいける好エリアと言えるでしょう。
その一方で東京の多摩地区は東京までにかかる時間がかかりすぎ、やや落ち目だとも言われています。
もちろんエリアには恵まれていても、物件の周辺環境が悪すぎるとよくありませんので、周辺環境については自分の目でよく確認したり調査したりする必要があります。
いやゆる反社会的勢力の人たちが集まる場がないかとか、深夜まで騒がしい飲食店などかあるかなどです。
さらに物件そのものが、しっかりとしているか、実際に経営してみて収支はどうなるかを、しっかりと計算してみることも重要です。
しかしいずれにしてもその物件のエリアが適当なのかどうかは最優先に調べてみるべき事柄です。
追記:国土交通省のウェブサイトによると空室率について
賃貸住宅の市場動向②~空き家率~
賃貸用住宅の空き家率※の全国平均は18.8%(H15年度と比較して1.2ポイント上昇) 賃貸用住宅の空き家率(H20)が最も高いのは福井県で30.8%、最も低いのは沖縄県で11.6% H15年度と比較して賃貸用の空き家率が高くなった上位5府県は、島根県、高知県、福岡県、秋田県、鳥取県
と書かれています。
この資料が公表されて、かなりの時が経過していますので、18.8%という数字はもう少し高くなっていると思われます。
そしてやはり地方の福井県や島根県、高知県などで空室率が高くなっており、都心から離れた地方ほど、空室問題に悩まされやすい実態が浮き彫りになっているように思われます。
このことからも、不動産投資を行うさいは、エリアをよく選択することが、とても重要な事柄であるということがわかります。