大東建託がリフォーム事業 競合他社にとって脅威?

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賃貸住宅も大手によるシェア拡大が始まる?

日本が高度成長期からバブルの時代を迎えようとしていたころ、

日本の大手銀行も顧客獲得に懸命に動いていた時代があります。

当時、大阪に本店を置く住友銀行は、猛烈な東京侵攻を行い、富士銀行の顧客を随分と奪ったという話があります。

一方それに対して富士銀行も大阪侵攻をかけたものの、バブルが弾けた結果、富士銀行は無理な大阪侵攻のためか、巨額の不良債権をかかえてしまうことになります。

業界ではSF戦争ともいわれていたそうですが、顧客のパイの限界が見えてくると、どうしてもパイの奪い合いのような事が生じてくるようです。

ところでこのような事柄が賃貸住宅でも行われています。

賃貸住宅最大手の大東建託が、他社管理物件のリフォーム事業に乗り出すしています。

2019/5/30の大東建託のニュースリリース「賃貸建物に特化したリフォームサービス「DK SELECT Reform」試行開始 これまで培った賃貸事業ノウハウを活かし2020年度リフォーム事業本格展開へ」によると

近年、少子高齢化が進行し、住宅ストック数が世帯数を上回り空き家問題も叫ばれる中、「いいものを作って、きち んと手入れして、長く使う社会」に移行することが重要であるとして、政府は、既存住宅流通・リフォーム市場の環 境整備を進めています。 住生活をめぐる環境が大きく変わりつつある今、当社もより長期にわたり、オーナー様の安心・安全・安定した賃貸 事業をサポートするため、これまで培った賃貸事業ノウハウを活かしたリフォーム事業への参入を決定しました。 また、リフォーム建物がいずれ建て替え時期を迎えた際は、より最適な建て替えのご提案が可能となります。

dkselectreform_0530.pdf (kentaku.co.jp)

と報じました。

 

大東建託設計施工管理の木造アパート。

リフォーム事業といえば、積水ハウスや大和ハウス工業が先行していますが、しかし大東建託も本腰を入れてその事業に参入するとなると、リフォーム事業の業界地図にも変化が生じてくるものと思われます。

しかもこのサービスは他社管理物件を対象としており、これはおそらくは、他社管理物件を大東建託グループの管理物件へと管理替えさせて、将来の建物の建て替えのさいには、大東建託で行っていくための狙いがあるように思われます。

この場合、ターゲットになるのはレオパレス21の物件や大和ハウス工業に不信感を持つオーナーさんのd-room。

積水ハウスのシャーメゾンは難しいかもしれませんが、コスト面で不満を持つオーナーさんの物件なども可能性があるかもしれません。

もちろん大東建託グループの管理物件も他社へと持っていかれることもあるかもしれません。

今後は賃貸住宅もパイの奪い合いが激しくなっていくのかもしれません。

 

追記:全国賃貸住宅新聞2020/7/27の『2020管理戸数ランキング 1083社」という記事には

首位の大東建託(東京都港区)の管理戸数は前年度より4万3291戸多い113万218戸と業界最多を更新したものの、伸びは鈍化した。2018年度から19年度にかけては5万287戸増。それに比べると20年度の伸びは14%低い。背景には賃貸住宅完成戸数の減少が関係している。建築請負後にサブリース運営をセットで受託するモデルが、成長の限界を迎えてきている。

引用:https://www.zenchin.com/news/20201083.php(アクセス日2020/7/28)

と報じました。

これまでの大東建託のビジネスモデルによる管理戸数の増加には、最近になって限界がみえてきているとの指摘がされています。

そこで他社管理物件を取り込むことが、今後も管理戸数を増やしていくうえでは必要不可欠になっているようです。

内装LP4(New) | DK SELECT Reform|賃貸住宅リフォームなら大東建託株式会社 (dk-reform.jp)

 



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