地方の空き家急増の悲しい現実 若者が都会に行ってしまう
筆者の妻の実家は、地方の田舎町です。
時々妻と行くことがあるのですが、空き家が多いです。
現在、空き家率は2割超、そして将来的には3割になるともいわれていますが、地方の実情を見ると、そのとおりだと実感します。
いや地方の田舎町だけならば、空き家率はすでに3割超になっているのではないかとさえ思います。
なぜ地方の田舎町では、空き家が増えているのでしょうか。
幾つかの理由がありますが,まず考えられる事柄は
若者がほとんど都会に行ってしまう
ということがあります。
そして都会に行ってしまうと、田舎には戻ってこずに都会での生活を確立してしまうのです。
都会で家族を持ち、子供ができ子供には都会の学校に通わせます。
ですから田舎に残っているのは年老いた親のみとなってしまい、その親が介護を必要とするようになると、施設に入れるか、田舎を後にして都会で子供と共に過ごすかとなってしまうこともあり、田舎の家は空き家となってしまいます。
さらに若者の田舎離れの要因となっているのは
農業や漁業以外にこれといった仕事がない
という理由があります。
もちろん田舎にも地場産業などで働き口がある場合もありますが、都会と比べると、就職の機会や給与面などで田舎のほうが厳しいことが多いです。
もちろん農家でも上手に経営を行い収益を上げている方もおられます。
その場合は子供が農家を受け継ぎ、裕福な農家として家の修繕、リフォーム、建て替えを行ったり、高級な自家用車を所有している方もおられることでしょう。
しかしギリギリの厳しい農業経営を行い、しかも天候や市場価格に左右される収益が不安定な農家も少ないないのは事実です。
実のところこの経営難の農家が空き家が増えている最大要因ではないかとさえ思います。
といのも農業が大変ということになると子供は農業を継承せずに都会に行ってしまいます。
また苦しい農業経営を行っていると資金力がないために、家の修繕を行うことができません。
多くの場合、農家の家は木造の家ですが、シロアリ対策や屋根の修繕などの修繕工事が行われないために
家はボロ家になっていきます。
ボロ家を子供は相続しようとはしません。
そうなると親が亡くなるか、親が介護施設に行ったり、子供のもとに行ったりすると空き家になってしまいます。
だれもボロ家を相続しなければ家は、どんどん荒れていき場合によっては自治体が処理するとになるかもしれません。
このように地方の田舎のように金回りの悪いところでは、住居にもお金をかけることができずに空き家が増えていくようです。
この空き家問題、住宅供給過剰も一因には違いがありませんが、社会の人の流れとお金の流れにも大きな要因があるようにも思います。