崩壊マンションとは メンテナンスや修繕が行われないと起こりえる
マンション崩壊と聞くと大地震に直面したマンションの崩壊を連想することでしょう。
筆者も阪神地区に住んでいますが、阪神大震災の時には、多くのマンションが崩壊し、使用不能となりました。
また使用不能まではいかなかったものの、建物が傷み、修繕工事を行ったマンションも少なくありません。
ところで大地震に直面したわけでなくても崩壊したマンションがあるそうです。
それは沖縄のあるマンションのことですが、1974年完成のマンションだったそうですが、築35年の時に、2階廊下が崩れ落ちたんだそうです。
分譲マンションだったようですが、住人はすべて退去となったとのことです。
崩壊の原因は、経年劣化と施行不良ということです。
しかし35年超のマンションは数多くあります。
ですから経年劣化の影響ももちろん多少なりあったのかもしれませんが、最大の要因は施行不良だったのではと考えてしまいます。
実はこの隣に同じ建設会社が施行した同じ時期に完成した別棟もあるようですが、この別棟も崩壊が進んでいて住むのには危険な状態にあるそうです。
こうなると、この建設会社、かなりひどい欠陥工事を行っていたのでは、と疑ってしまいます。
ところでマンション事情に詳しいある専門家の話では、築10年ほどで、欠陥マンションの場合は、あちこちと修繕箇所が発生するとのこと。
つまり10年もすれば、欠陥マンションかそうでないかが明らかになるとのことです。
ですから賃貸マンション所有者であっても、分譲マンションオーナーであっても築10年の時点で30年超で崩壊が始まるのか、50年ないしは100年と使用できるのかがわかってくるということなのか?は断言はできませんが、目安にはすることができるのかもしれません。
ところで沖縄のこの分譲マンション、その後大変なのは、このマンションの区分所有者たちです。
というのも、マンション使用不能となった今、撤去するしかないのですが、区分所有者たちの生活も余裕がなく、撤去費用もだせないというということで、マンションは崩壊状態で残されているんだそうです。
RC造りのマンション、永く使用できれば問題がないのですが、30年超で崩壊しはじめ、撤去しなければならないとすると、撤去費用マンション所有者にとっては頭の痛い問題です。
追記:マンション崩壊は分譲マンションだけでなく賃貸住宅でも生じえることです。
そのてんについては以下の記事をご覧ください。
最近、マンション崩壊という言葉が聞かれるようになりました。
マンション崩壊とは築年数の古いマンションの建物メンテナスが十分に行われないために、老朽化が進み、建物のあちらこちらで崩壊が始まり、住人にとっても住むのが危険なマンションのことです。
代表例としては分譲マンションがありますが、築年数も古くなる一方、管理組合の機能が弱いがために、マンションの区分所有者から十分な修繕積立金を集めることができず、建物のメンテナンスを行えないためにマンションが崩壊していくという事例です。
こうなるとマンションの住民にとっては住むのも危険な状態になっていきますし、マンションの状態に見切りをつけた住人が、どんどんと引越していく、すると空室が目立つようになり、さらに修繕積立金が集まらなくなる。
さらにマンションの資産価値も大きく下落するといった
悪循環に陥ったマンション
のことです。
この例は分譲マンションを例にしていますが、賃貸マンションでも同じことがいえます。
そしてどちらかといえば、筆者自身は賃貸マンションで、崩壊しつつあるマンションを見かけることのほうが多いように思います。
例えば賃貸マンションの場合ですと、とりわけ廊下や階段などの共有部分で傷んだ箇所の修繕が行われていない、外壁がとても汚れている、あちらこちらで雨漏りするといった事が生じてきます。
するとマンションの住人は見切りをつけて、どんどん退去していくわけですが、そうなると集める共益費が少なくなるわけですから、いっそう建物の維持管理が行えなくなり、空室が目立つようになり、入居者も見つからないとなると家賃もどんどん下がっていくという、これまた悪循環に陥っていくわけです。
分譲そして賃貸マンションの崩壊についての事例をあげてみましたが、いずれの場合も共通しているてんがあります。
それは
建物メンテナンスを怠っている
そしてそのための費用を確保できていないというてんです。
つまりは分譲マンションの区分オーナーであれ、賃貸マンションのオーナーであれ、適宜、建物メンテナンスを行わなければならないと、またそのための費用を確保しなければ建物の資産価値や賃料が下がっていく、つまりは売るにも売れない、貸すにも貸せないといった悪循環に陥ってしまうというのです。
サーフサイド・コンドミニアム崩落事故 – Wikipedia