老後のことを考えて賃貸住宅暮らしは不安 しかし場所へのこだわりがなければ
働き盛りの20歳代~40歳代の間に持ち家や分譲マンションを購入する動機の1つには老後の住居を確保するためという方も少なくありません。
住宅ローンもおそらくは老後には完済しており、年金だけでも十分に生活していくことができるという考えがあるのでしょう。
この考え方にも一理あるように思われます。
一方で、賃貸暮らしならば、老後の年金生活者になった時に、家賃の支払いが大変になっていくと考える方もおられます。
たしかに国民年金の支給のみならば2カ月で13万程度しかありませんので、家賃の支払いは大変になるでしょう。
もちろん国民年金のみの方は個人事業者が多く定年退職のようなものがないので、元気である限り働き収入を得ることができるので、収入と年金双方でやりくりしていくことができます。
このてんで定年退職のあるサラリーマンで厚生年金の支給を受けている方の場合は、状況は異なります。
シニアガイドというサイトの「厚生年金の平均月額は、男性「18万円」女性「9万円」」という記事には
これから紹介するのは、民間企業の会社員などであった「第1号厚生年金被保険者」のデータです。
現在、厚生年金を貰っている約1,568万人の平均は月に「145,638円」です。
厚生年金の平均月額は、男性「18万円」女性「9万円」 – シニアガイド (seniorguide.jp)
と述べています。
もちろん男性と女性との差など個人差はあるものの、仮に毎月14万5千円の支給を受けているならば、住居費としてはその3分の1の4万8千円、夫婦で厚生年金の支給を受けているならば9万6千円まであてることができるということになります。
それではちょっと家賃の支払いが大変と感じるかもしれません。
そしてとりわけ設備のグレードの高い賃貸住宅や東京の都心部などの家賃が高いエリアでの賃貸暮らしでは大変でしょう。
しかし家賃が都心部よりも比較的リーズナブルな都市近郊や地方都市に目を向けて見るならば、十分にやりくりできる場合も少なくありません。
例えば九州や四国の地方都市ならば家賃も安いですし、生活もしやすいとも言われています。
また気候も比較的温暖で冬も過ごしやすいでしょう。
さらに大きな病院も地方でも都市部ならば、存在していることでしょう。
ですから東京都心といった場所へのこだわりがなければ、老後の賃貸生活のやりくりが必ずしも大変だというわけではありません。
追記:分譲マンションや戸建て住宅で暮らしで、老後を迎えたとしても、銀行への返済は完済したとしても、共益費や修繕積立金、そして固定資産税は支払っていかなければなりませんし、室内設備の修繕や交換費用も負担していかなければなりません。
戸建て住宅でも、周期的に大規模な修繕工事を行う必要が生じることでしょう。
しかし賃貸暮らしの場合の心配は家賃と、大家さんの都合で、アパートやマンションが取り壊される可能性があるぐらいです。