大規模修繕工事にかかる高額な費用を抑えるために行える事柄
大東建託のフルパッケージプランで賃貸住宅経営をしているならば、当初の30年間は、修理費用や大規模修繕工事費用のことで、気にしたり心配したりする必要はほとんどありません。
しかしそうでなければ、物件オーナーは10年~20年に1度は大規模修繕工事を行わなければならず、この時に高額の費用を負担することになります。
これは戸建て住宅のオーナーでも、賃貸住宅オーナーでも、分譲マンションの区分所有者でも同じです。
ところでこの大規模修繕工事の費用に関して産経新聞2021/2/21には「修繕費 入札で4割抑制」という記事が掲載されました。
当初の見積もりが1億6000万円だったのが、9630万円にまで抑制することができたというのです。
記事によると
大阪市天王寺区にある築十数年の分譲マンション。おそらくはこのマンションによって最初の大規模修繕工事だと思われます。
管理会社は大手メーカー系の管理会社。どの管理会社がどこか特定できませんが、大手メーカー系ということなので名の知れた会社ではないかと思います。
この管理会社の見積提示額が1億6千万円ということで、マンションの管理組合は想定を超えた額に驚き受け入れるかどうかを検討します。
そこで管理組合は他社への発注も検討するとの旨を伝える。
すると管理会社側は提示額を1億2千万円に下げてきたとのことです。
このように最初の提示額で丸呑みしなかったのがターニングポイントになったようです。
他社への発注をほのめかすだけで4000万円も減額提示したきたのです。
記事には理事長のコメントが載せられていますが
他社の存在をほのめかしただけで何千万円もの額を簡単に下げてきた。6月の提案はいったい何だったのか
と述べたと書かれています。
そして結局この管理組合はコンサルタントと相談し、競争入札が実施され、9630万円を提示した他社が施行会社になったとのことです。
このコンサルタント会社の社長のコメントも載せられていますが
工事金額の相場は一般の人に分かりにくい。専門知識がないことにつけ込み、荒稼ぎをする管理会社は少なくない
と述べたと書かれています。
この記事を読んで考えさせられたのは
・管理会社が大手だからといって良心的な修繕費用を提示してくるわけではない。
・オーナーの専門知識の不足につけ込み、ぼったくられることがある。
・相見積もりや競争入札で下げることができる。
というてんです。
管理会社の提案を安易に受け入れることがないようにくれぐれも気をつけましょう。
mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001600130.pdf国土交通省修繕計画ガイドライン