マンションやアパートの賃貸住宅経営には思わぬリスクがつきまとうもの
今から30年以上前の話ですが、近所に住む大家さんがいましたが、アパート経営を行っていました。
しかしそのアパートが火災になり全焼。
そのアパートには反社会的勢力に属する男性が住んでいて、火災の後、しつこく多額の慰謝料を請求してきたそうです。
結局は要求を呑んだそうですが??、今でもそのような事が許されるのかどうかはわかりません。
このようにアパート経営には想定外の事態が発生することが、しばしば生じます。
最近では水害によるアパート被害が頻発しているようです。
もし水害保障の火災保険に加入していないならば、大東建託パートナーズによると1部屋あたり200~300万円の修理費がかかるとのことです。
あるいはアパートマンションが雨漏りがするなどと入居者からの苦情があるならば、修理費として相当額支払わなければならないでしょう。
これも知り合いの大家さんからの話ですが、2階のテナント部屋が雨漏りするとのことで2階の改修工事を行うことになったそうですが、壁の取り換えや、さらに2階までの外階段も修理しなければならないことも判明し、結局数百万円が求められ、お金のない大家さんだったので、親戚からお金を調達したとか・・
筆者もマンションに設置している消防機器が劣化したために、交換が求められ、19000円を支払ったことがあります。
消防機器は設置が義務付けられており、その交換費用はすべて大家さん負担になります。
他にもかかる費用としては固定資産税があります。
更地にするよりも建物を建てたほうが良いとはいえ、マンションなどを建てると、かなりの高額の固定資産税が請求されます。
フルパッケージプランかスタンダードプラン大東建託の2つのプラン
フルパッケージプランとスタンダードプランというと何のことかと思われるかもしれませんが、大東建託と一括借り上げ契約をした時に、アパートマンションオーナーが選べるプランのことです。
2つのプランの違いは簡単には修繕費込みがフルパッケージプランで修繕費はオーナー負担となる場合はスタンダードプランとなります。
オーナーさんは大東建託と一括借り上げ契約を行うときに、どちらかのプランかを選ぶことができますが、最近は
フルパッケージプランを選ぶオーナーさんのほうが
多いようです。
それでは実際のところどちらがいいのかということでうすが、建てるアパートマンションのエリアの家賃水準やオーナーさんの資産状況によって左右されるということになると思います。
通常はフルパッケージプランでもスタンダードプランでも家賃収入の約10%は大東建託パートナーズによって引かれます。
管理費としてです。
それに加えてフルパッケージプランの場合は修繕費用として5%程度が引かれる、そのような仕組みになっています。
5%というとレオパレス21のオーナーさんが修繕費用で引かれるのが7.9%といわれていますので数字上では、お得感があります。
賃貸住宅の入居率の鍵となる元付け業者と客付け業者とは
筆者の所有物件で退居届けがでましたので、今後の入居募集に関心があるところですが、ある時ホームズのサイトから所有物件の募集状況を確認してみました。
するとこのサイトのなかでは、この物件を扱う会社が〇件ありますとも表示されています。
つまりはこの物件の入居斡旋を行っている不動産業者が〇件もあるというのです。
ところで筆者の所有物件の管理会社は大東建託パートナーズです。
ですからおもに入居斡旋を行っているのは大東建託リーシングと大東建託パートナーズと思われますが、当然のこととして、これらの会社が単独で入居斡旋を行うというわけではありません。
現実的に筆者の所有物件のある街から北に数kmも離れたところに、大東建託リーシングの支店がありますので、もしも単独で入居斡旋を行うとすりならば、なかなか入居者が決まらないでしょう。
そこで筆者の所有物件のある街の不動産屋さんにも入居斡旋を行ってもらう必要があり、現にそのことが行われているのです。
そして入居斡旋を行う業者ですが、元付け業者と客付け業者に分けられるようです。
この場合、筆者の所有物件の場合は、元付け業者は大東建託パートナーズで、客付け業者は大東建託パートナーズから仲介を依頼された他の業者ということになります。
そして入居者が決まれば、入居者から仲介手数料を取ることができますが、通常は客付け業者が仲介することができたならば、仲介手数料の半分は元付け業者の大東建託パートナーズに支払わなければならないことになるようです。
大規模修繕工事は大手でなくても瑕疵保険に加入している会社ならば
以前に中規模程度のある分譲マンションに用事で行った時に、エレベーターに大規模修繕工事の施行業者の公募条件のようなものが管理組合によって貼ってありました。
その条件の1つが資本金が5000万円以上の業者というふうに書かれていました。
5000万円となると相当の資金力のある会社ということになります。
いくら施行能力の高い会社であっても小規模な会社では公募できないということになります。
いわゆる
大手の会社ならば安心
という考えがそこにはあるのかもしれません。
しかし大手の建設会社であっても施行不良は生じえますし、手抜き工事を行う会社もあります。
小中堅の業者で大手よりも能力があり、しかも費用も安くてすむということもあるでしょう。
しかし公募条件は、そのような小中堅業者を最初から排除してしまっているのです。
そのようになってしまう理由の1つは、大規模修繕工事の後に瑕疵が発覚したさいに、大手ならば倒産することもなく十分に対応してくれるだろうという考えがあるからのように思われます。
しかし最近は瑕疵保険というようなものもあります。
電子錠付きエントランスドアのフロアヒンジの交換修理代💓
以前に書いた記事
「マンションのフロアヒンジが寿命?」
で書いたとおり私の所有マンションのエントランスドアの下にあるフロアヒンジの寿命がきたようで、入居者さんにも迷惑をかけているようなので、交換工事を行うことになりました。
そこで管理会社の大東建託パートナーズに修理を頼んだところ
「フロアヒンジ取替修繕費用の見積額に愕然」
の記事でも書いたとおり、最初の修繕の見積もりが18万円ぐらいと、想定をはるかに超えた金額で驚きました。
そこで大東建託パートナーズの担当者が「他の業者さんにも見積もってもらいます」とのこと。
大東建託パートナーズは工事を業者に行ってもらう場合、施工業者が必ずしも決められているわけではなく、場合によっては相見積もりを取ることもあるんだと気づかされました。
大東建託パートナーズの担当者も「悪質な施工業者にかからないように、時々業者についてインターネットなどで調べることもある」とのことで、施工業者の選択には神経を使うこともあるようです。
ところで以前サブリース契約でのアパートマンション経営になると、修繕費用が高くなるという記事を読んだことがあります。
確かにそのようなケースが実際にあるのだと思いますし、サブリース契約でなく分譲マンションなどでも、大手の管理会社に任せきりになると、高い修繕費用をとられることがあるとの話もよく聞きます。
では今回はどうなるのでしょうか。
賃貸住宅の経営において管理会社の選択することは大家の専権事項
筆者の所有物件の隣にある築古なマンションは、築37年のマンションですが、管理会社がよく変わっています。
以前の管理会社は倒産したために別の管理会社に変わったと思いきや、しばらくしてまた別の管理会社に変わっていました。
新しい管理会社になってからか、これまでは空室が数室以上あったのが、あっというまに空室は1部屋だけになってしまったようです。
このマンションのオーナーさんも、以前の管理会社の入居斡旋力に不満があって管理会社を替えたのでしょうか。
筆者も自分の所有物件のあるエリアの他のアパートやマンションには注目していますが、その物件のオーナーさんによっては、しばしば管理会社を替えているオーナーさんも少なからずおられます。
ところでアパートオーナーにとって管理会社の選択は重要な事柄です。
というのもアパート経営に大きな影響を及ぼす存在となるからです。
例えば多くの場合ですが、管理手数料は家賃の5%~となっています。
やはりアパートオーナーの心情としては管理手数料は安いほうが良いと考えてしまいますが、しかし安ければ良いというものでもありません。
安さに引かれてその管理会社に管理の契約を交わしたものの、必要でもない修繕やリフォームをしきりに提案してくる。
しかもその修繕費やリフォーム代が高いといったことも実際にあるからです。
さらに管理会社によれば、物件の清掃などがきちんと行われているかどうか監督していないとか、行うべき修繕工事を行ってくれないといった会社もあります。
ですから管理手数料に見合った業務をきちんと行ってくれる管理会社、入居斡旋力のある会社、またアパートオーナー視線で業務を行ってくれ、修繕費用等も不当にぼったくるようなことがない会社を選びたいものです。
このてん管理会社はオーナーの意向で変えることができますので、どうしてもアパートのある周辺エリアの他の物件よりも入居率の悪い状態が続くならば、入居斡旋力のある管理会社に替えることができるかもしれません。
あるいは修繕費用等についても最近では、インターネット等でだいたいの相場を知ることもできます。
その相場よりも明らかに高い修繕費用をいつも請求されるならば、管理会社を替えることを検討することができるでしょう。
賃貸併用住宅にすることのメリットしかしリスクもある
銀行のローンの種類は様々でも住宅ローンが金利面などで最も優遇されている事は既知の事実です。
ところでアパートマンションの建設費用のための融資ないしはローンは基本的にはアパートローン、つまりは事業性ローンとなります。
よって金利は住宅ローンよりもやや高くなります。
そしてアパートローンなどの億円前後のローンになると金利が少し上下するだけで、支払う利息額も大きく違ってきます。
例えば1億円のローンを組むとします。
30年返済、元利均等方式の場合、金利が1.5%の場合、利息の支払い総額は¥2424万3068円です。
一方で同条件で、金利が0.8%の場合、利息の支払い総額は¥1251万2523円となります。
つまりは金利が0.7%違うだけで利息支払い額が約1200万円ほど違ってくるのです。
となると住宅ローンのほうが、有利なのは間違いありません。
1200万円となると小規模なマンションの大規模改修工事に、おそらくは十分に足りるだけの金額です。
このてんで打つ手はあるのでしょうか。
実はこのてんで、ある程度は打つ手があります。
アパートマンション建設の場合でも住宅ローンにする方法があるのです。
賃貸住宅経営において物件管理会社の助けがどうしても必要なのはなぜか?
クレーム、クレーマー。
残念ながらどこの世界でもクレームやクレーマーが生じます。
クレーム対応が非常なストレスとなり、仕事を辞めたという方もおられます。
ところで入居者によるクレーム、あるいは執拗なクレームというのは生じ得る事柄です。
悪質ともいえるクレーマーになると、多額の慰謝料や損害賠償を請求してくるかもしれません。
一昔前の話ですが、知り合いの大家のアパートが火事で全焼してしまいました。
その後、入居していた男性(反社会的勢力とのかかわりがある人だったようです)が大家宅に来て、多額の金銭を要求してきたとのことです。
この大家さん無抵抗にも要求された金銭を支払ってしまったそうですが、今から思うとなぜ管理会社や弁護士などに相談しなかったのかと考えてしまいますが、とにかく
入居者のクレームに対処するのは容易ではありません。
ということでアパートオーナーになることを、たじろぐ方もおられるかもしれません。
安全志向の強い方にとってはリスクのあることは、したくないということなのでしょう。
ところで入居者のクレームにはアパートオーナーが対処しなければならないというわけではありません。
多くの場合、管理会社に物件の管理を任せていることでしょう。
賃貸住宅供給過剰エリアにおいて入居希望者に選んでもらえるためには・・
競合物件の多いエリアにアパートがある場合は、そのなかで自分のアパートを選んでもらえるのは容易ではありません。
とにかく競合物件よりも、何かのてんで目立たさなければ入居者は決まりません。
その1つが、コストパフォーマンスで目立たせるというてんですが、競合物件のフリーレントが1カ月ならば、3カ月にするかなどして選んでもらいやすくするのです。
とくに長期入居を考えている入居者ならば、家賃を他物件よりも数千円安くすると選んでもらいやすくなるでしょう。
ところで費用面だけでなく他の方法でも他物件にない仕方で目立たせることができます。
フリーレントの基礎知識。メリットや賃貸物件の探し方、注意点を解説|へや学部|URくらしのカレッジ|UR賃貸住宅 (ur-net.go.jp)
それは設備面です。
とりわけこれから新生活を始めるような単身者には設備面での充実は魅力的に映ることでしょう。
筆者の所有物件のあるエリアから少し離れた場所に3階鉄骨建てのアパートがありますが、ターゲットにしているのは学生や専門学校生です。
駅からは徒歩で20分以上かかる立地的にはあまり良いとはいえない場所にありますが、現状は満室です。
お部屋は1K、部屋の広さは25㎡ぐらい、バスとトイレは分かれているというまずまずのお部屋です。
賃貸住宅経営でかかる高額な修繕費用を抑えるために行えること
ある賃貸住宅大手の会社は建設コストを下げるために行っている事柄の1つですが、それは例えばエアコンを建設中のアパートやマンションに設置する時に、エアコンの注文先業者を1カ月毎に変えるんだそうです。
例えば1月は富士通、2月は東芝、3月は日立、4月はナショナルといった感じです。
そうすることによってエアコン業者の価格を競争させて、エアコンの調達コストを削減しているんだそうです。
そうすることによって建設コストを下げて、アパートオーナーさんの建設費を抑えて、建設受注をもらいやすくしているそうです。
もちろんこのような事柄は、大手の会社ならでは行える事柄なのかもしれません。
しかしこのことは次の事を示しています。
建設費においても修繕費用においても、注文できる業者は複数あることでしょう。
となると相見積もり等を行うことによって、かかるコストを下げることができるということです。
このことが如実にあらわれるのが、建物解体工事かもしれませんが、複数の業者に相見積をとると、Å社は300万円、B社は350万円、そしてC社は400万円といった感じで、明らかに金額に差が生じていることがあります。