ショッピングモール(大型商業施設)とマンションの資産価値
ショッピングモール(大型商業施設)の近く、あるいは直結マンションは、便利で資産価値も高いと言われてきました。
賃貸住宅でも、そのような立地にある物件は、高い家賃でも入居者が見つかる物件といえます。
しかし時代は変化しています。
まず時代をさかのぼりインターネットも大型スーパーもほとんどなかった時代に戻ってみますと、当時の買い物の中心は個人商店が立ち並ぶ商店街でした。
しかしやがて大型スーパーが増えてくると、多くの個人商店が打撃を受けるようになり、生き残れなくなります。
同じ駅前でもスーパーを中心とした商業施設は栄えても、個人商店を中心とした商店街はさびれていき、いわゆるシャッター街となってしまう現状です。
やがて大型スーパー中心としたショッピングモール(大型商業施設)が買い物の中心になり、今にいたっています。
ですから大型商業施設エリアのアパートマンションはその利便性から資産価値が高く、家賃も高くなっていました。
しかし今、徐々に変化の風が吹き、だんだんと強まっています。
というのも大型スーパーの代表格ともいえるイトーヨーカー堂、イオンの業績が振るわなくなってきているのです。
そのために不採算店舗の閉店をイトーヨーカー堂は進めています。
では大型商業施設に陰りが見え始めている原因はなんでしょうか。
それはお察しのとおり、ネットショッピングの普及です。
アマゾンや楽天その他のネット店舗に客を奪われているのです。
そしてネット店舗はますます進化を遂げ、使いやすさ、コスト面でも魅力を増しているように思います。
例えばヨドバシカメラのネット通販では家電製品だけでなく文房具や食料品までもショッピングができ、しかも送料がすべて無料で、品物によっては朝に注文すれば当日の晩には届くものもあります。
わざわざ出かけなくても忙しい毎日を送る中、便利なネットショッピングについつい頼ってしまう人が増えても当然といえるでしょう。
しかし大型スーパーが閉店となってしまえば、その商業施設はどうなってしまうのでしょうか。
またそのエリアにあるアパートマンションの資産価値もどうなるのでしょうか。
おそらく商業施設が錆びれば、資産価値も下がることでしょう。
つまりは将来的には、駅から離れた商業施設エリアのマンション購入には慎重であるべきということになります。
またそのエリアにアパートを建てることも同じです。
なぜならば5年、10年、20年後には、その商業施設はシャッター街になっているかもしれないからです。