マンションのために修繕費用を蓄えておくのが大切なのはなぜ?
分譲マンションでも賃貸マンションでも、マンションの劣化を防ぐためには、メンテナンスつまりは修繕が必要となります。
そしてこの修繕費用ですが、分譲マンションでは区分所有者が、賃貸マンションではマンションオーナーがもつことになります。
筆者も小規模マンションオーナーとして、修繕費用については気になるところです。
このてんで大東建託とフルパッケージプランで契約しているならば、30年間は修繕費用について煩うことはありませんが、筆者の場合はそうではないので修繕費用を用意しておかなければなりません。
ところでこの修繕費用、どれぐらい用意しておけばよいのでしょうか。
このてんで国土交通省はガイドラインを示しています。
もちろんこれは分譲マンションの場合のケースですが、原則的には賃貸マンションにもあてはまる部分があると思います。
具体的には日本経済新聞2018年3月26日の「マンション修繕金、75%が足りず 高齢化で増額難しく 」という記事によると
国土交通省は2011年に修繕積立金の指針を策定。30年間の均等払いで、15階建て未満は1平方メートルあたり月178~218円、20階建て以上のタワーマンションは同206円を必要額の目安とした。新築入居時に払うことが多い修繕積立基金はゼロで試算している。
引用:マンション修繕金、75%が足りず 高齢化で増額難しく – 日本経済新聞 (nikkei.com)
と述べています。
これによるとタワーマンションなどになると、当然のこととして修繕費用は高くなりますが、平均としては専有部分の1平方メートルあたり1カ月約200円ということになります。
例えば1部屋30平方メートルのシングルタイプのマンションの場合は、4階建て20部屋あるとすると
30×200=6000円。
つまりは1部屋あたりの1カ月の修繕費用は6000円。
それが20部屋ありますので 6000×20=120000。
ということで1カ月あたり12万円が必要となり1年では144万円が必要となります。
そして144×30=4320。
ということで30年間で4320万円が修繕費用として必要になってきます。
さらに機会式駐車場があるならば、さらにその分の修繕費用が加算されます。
もちろんこれは分譲マンションの場合の計算で、賃貸マンションの場合は、これよりも多少安くなるかもしれません。
またこの修繕費用には室内のエアコンや給湯器といった室内設備の修繕や交換費用は含まれていません。
いずれにしても、これだけの修繕費用がかるということですから、マンション所有者は収入のいくらかを蓄えておく必要があるでしょう。
追記;上記内容は2018年の記事からのものですが、その後、国土交通省は修繕積立金の目安となるガイドラインを改定しました。
それによると1平方メートルあたりの金額が50~100円程度値上げになっています。
要因としては、マンションの品質の高級化や、人件費や工事費の高騰があるようです。