小規模マンションオーナーの日記


6月 26, 2024

一部メディアによるサブリースの記事には要注意 間違った印象を与えるリスクが

経済について扱った、購読者数がまずますのある週刊誌にサブリースについての批評記事が掲載されていました。

筆者もサブリースで小規模なマンション経営をしている者として読んでみましたが、目新しい情報はなく、サブリース批評記事で何度も取り上げらえていることの繰り返しといった感が否めませんでした。

では具体的にはどのようなリスクについて取り上げられているのでしょうか。

 

①長期借り上げを謳っていながら、解約条項がある。

たしかに30年、35年の一括借り上げを謳ってはいても、オーナーもサブリース会社も中途解約することはできます。

現にレオパレス21が入居率の悪いアパートの解約に動いたことがあったのは事実のようです。

しかし大東建託や他のサブリース会社では、そのように動いたという話はあまり聞いたことがありません。

もちろんサブリース会社も事業会社なので、将来、経営が厳しくなると、採算の悪い物件を切り離そうとすることは考えられます。

しかしそもそもアパートを建てたら、必ずうまくいくという保証そのものは、どのアパートにもないのです。

サブリースであってもサブリースでないアパートでもです。

アパート画像

賃貸住宅最大手の大東建託設計施行管理の木造アパート。

②オーナーに支払われる賃料は一定ではなく下がっていく。

たしかにこのことでトラブルになるケースは多いようです。

この賃料、借上賃料といいますが、周期的に見直しが行われます。

2年~10年といったところでしょうか。

大東建託の場合は居住用物件の場合、10年そしてその後は5年更新が一般的です。

最近は契約前に、賃料は更新時に下がることがあるということを、オーナーに認識してもらわなければならないということになっているようなので、大半のオーナーさんは借上賃料が下がるということは知っているはずです。

たしか2007年ごろに父が大東建託と契約したのですが、大東建託の営業マンからは借上賃料は下がっていくことの説明は受けていたようです。

ですから一部のオーナーさんが、賃料が下がるということで憤っていますが、そもそも都心部の賃貸住宅経営でも、経年劣化による家賃の下落は回避できない状況なのですから、賃料が下がっていくのはあたりまえとみなすのが常識でしょう。

 

③当初の2カ月は賃料が支払われない。

竣工して、すぐに満室になっても2カ月間の賃料が0というのは、オーナーにとってつらいですが、現実的には竣工してから満室になるまでには数カ月かかることがあります。時期よれば半年以上かかることがあります。

ですから3カ月目からは、幾らかの部屋が空室であっても、決められた借上賃料が支払われるわけですから、必ずしもオーナーに不利になるというわけではありません。

ちなみに筆者の物件の1階テナントは竣工から1年以上空室でしたが、大東建託パートナーズは決められた賃料を支払ってくれました。

 

以上、某週刊誌がサブリースの落とし穴といった批評記事で取り上げいた問題点についてサブリースオーナー目線で分析してみました。

 

追記:国土交通省のウェブサイトにもサブリリースのデメリットについて書かれています。

【賃料は変更になる場合があります】

○多くのサブリース契約では、定期的に賃料を見直すこととなっています。 ・・

○「空室保証」と謳われていても、入居者の募集時等に賃料支払の免責期間が設 けられている場合があります。

【契約期間中でも解約されることがあります】

○「30 年一括借り上げ」と謳われていても、契約書でサブリース業者から解約す ることができる旨の規定がある場合は、契約期間中であっても解約される可能 性があります。

【契約後の出費もあります】

○オーナーは、サブリース業者が賃貸住宅を使用するために必要な修繕費用を求 められる場合があります。

○賃貸住宅の老朽化等による、建物や設備の修繕費用が必要になります。

アパート等のサブリース契約を検討されている方は 契約後のトラブルにご注意ください!

と書かれており、サブリースのリスクが簡潔にまとめられています。