小規模マンションオーナーの日記


11月 06, 2024

一括借り上げによる賃貸住宅経営の弱点ともいえる事柄とは?

以前の記事では小規模マンションオーナーとサブリース契約(一括借り上げ)のメリットとデメリットについて書いたことがあります。

デメリットのその1までを書きましたが、今回は続編をかきたいと思います。

ところで銀行の視点からはサブリース契約がどう評価しているかについてですが、銀行サイドとしては、サブリース契約をしているアパートマンションオーナーさんのほうが融資をしやすいというのは事実のようです。

なぜならば毎月、安定した家賃収入が入ってきて、将来の収支の見通しもある程度、把握しやすいからだと思われます。

 

しかし

サブリース契約のデメリットですが大規模改修工事はサブリース会社主導で行われます。

10年~20年の間で大規模改修工事がおこなわれますが、いつ行うか、何を行うか、業者の選定すべてがサブリース会社によって決められ行われます。

もしの提案を受け入れない場合は、サブリース契約を解除させられることもあるかもしれません。

よってオーナー側は受け入れざるを得なくなります。

この大規模改修工事、不動産や建設にある程度の人脈や知識のあるオーナーさんでしたら、自分で行う時期、業者の選定等を行うことができ費用も軽減することができますが、サブリース契約の場合はどうしてもメーカー側が提示した費用で合意するしかありません。(大東建託などでは他社に行ってもらうことを許容してもらえることもあるようです)

 

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10月 17, 2024

サブリースで多くの大家さんがローン地獄になるって本当?

賃貸住宅画像

以前のことですがNHKのBS放送で、レオパレス21でアパートを建てたオーナーさんが、大変な状況になってしまったことを取材した番組が放送されました。

番組名は「あなたのアパートは大丈夫?~岐路に立つ投資用不動産ビジネス」というものなんだそうですが、こういった番組でNHKが問題の企業名を明らかにするのは珍しいそうで、それだけに番組のなかで、レオパレス21の企業名を明らかにしていたということで注目されています。

ところでこの番組を見た週刊誌の記者がレオパレス21のようなサブリース会社についてエキサイトニュースのなかでコメントを述べています。

そのコメントを読んでみて思ったことは、確かにこの記者はサブリースについて知っているようですが、多少正確でない部分もあるようにも感じたので、そのてんについて今回は取り上げてみたいと思います。

 

ところでこのエキサイトニュースは20/3/25の「NHKに名指しで告発されたレオパレス、明らかになった“悪質営業”の手口とは?」という記事ですが、このなかで

業者はアパートの建設費を割高に設定して、そこで儲けを確保しており、あとに残るのは入居者のいないアパートとオーナーの借金だけです

NHKに名指しで告発されたレオパレス、明らかになった“悪質営業”の手口とは? (2020年3月25日) – エキサイトニュース (excite.co.jp)

と書かれています。

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9月 27, 2024

悲報 消費増税ならば借上賃料減額になることがある

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消費増税実施は賃貸住宅経営にも様々な影響を及ぼす。

以前のことですが、所有物件の電気のことで不明な事柄があったので、管理会社の大東建託パートナーズのオーナー専用の電話に電話をかけてみました。

すると女性の受付スタッフのような方が出てこられて、そして用件を聞かれた後に、所有物件の担当者に交代してくれました。

そして担当者が明日の昼頃に見にこられるとのこと。

そして予定通りに来てくださり、見てもらい、電気の件はすぐに解決しましたが、その後、大東建託パートナーズの担当者が「消費増税が予定されていますが、予定通り実施された場合は、オーナーさんに支払われる借上賃料が多少減ることになるんですが・・」

と話を切り出しました。

えー、消費税増税とともに借上賃料が上がるのではなく下がる?

どういうことと思いましたがどうやら消費増税とともに借上支払料率が変更になるというのです。

例えば具体的には居住用の場合は30年、35年一括借り上げの場合

フルパッケージプラン 84.7→84.5

スタンダードプラン  89.85→89.75

といった具合に変更になります。

その一方で事業用(テナント)の場合は30年.35年一括借り上げの場合

フルパッケージプラン 85→85

スタンダードプラン 88→88

というふうに変更はありません。

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9月 18, 2024

大東建託の一括借上 オーナーは本当に楽だけどしかし・・

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大東建託設計施行管理のアパート。オーナーは大東建託パートナーズからの管理報告を受け取る。

最近は一括借上げで(サブリース契約)アパートマンション事業を行っている方が多いそうです。

確かにこの方法ならば、空室の心配がさほどない、毎月定額の賃料が入るなどアパートマンションオーナーはほとんど何かを行うこともありません。

筆者の物件も大東建託パートナーズの管理のもと一括借上げ物件で、長年になりますが、本当にオーナーとして何も行うことがないのです。

心配のことといえば、家賃はどうしても下がってきますので、定額の賃料の見直しで下げられることと、建物の修繕工事費の心配ぐらいでしょう。

しかしこのままでいいのかといつも思います。

もちろん不動産業の初心者だとか、仕事がとても忙しくて不動産にはあまり注意を向けられないという方には一括借上げ契約は向いているように思います。

しかしこのままだとアパート事業者としてのスキルがなかなか身につきませんし、素人のアパート事業者のままで過ごしてしまうことになります。

 

もし一括借上げ契約を解約させられたらどうなる?

のでしょうか。

もちろんよほどの事がなければそうなることはありませんが、一括借上げ業者も不適当なオーナーとの契約を解約することができるのです。

解約されるとスキルのないアパート事業者ではとても大変なことです。

ではどうすることができるでしょうか。

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9月 06, 2024

賃貸住宅経営 サブリースリスクが炎上 しかしそれでも儲かる!!

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サブリースには新築から3カ月以上の賃料免除期間がある。

2019年2月に発覚したレオパレス21の施工不良問題で、レオパレス21そしてサブリース業界そのものも揺さぶられてきました。

そもそも最近の賃貸住宅経営の主流はサブリースですが、今回のレオパレス21のトラブルから、サブリースは怖いといったインパクトを与えているようにも思いますので、レオパレス21と同じようにサブリースが主流の大東建託や東建コーポレーションにも逆風が吹いていたと思われます。

そして賃貸住宅経営の王道、つまりはサブリースでない方法での賃貸住宅経営が見直されているのではないかと思われます。

 

ところでこの機会にサブリースのリスクというか、注意すべき事柄を押さえておきたいと思いますが、その1つが新築から賃料免除期間というものがあります。

多くの場合は3カ月程度ですが、新築からの3カ月間はオーナーへの賃料の支払いはないのです。

サブリース会社にしてみれば、この3カ月で満室にしたいのかもしれませんが。

もちろんサブリースでなければ、新築当初から入居者がいるならば、その分の賃料は入ってきます。

といってもサブリースのように空室分の賃料はありません。

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8月 06, 2024

賃貸住宅のサブリース経営相談センターという団体があった👍

賃貸アパート画像

空室リスクの軽減のためかサブリース物件が増えている。

近年はサブリース契約でアパートマンション経営を行うケースが増えてきたように思います。

とにかくサブリース契約のメリットは空室が生じても、賃料が支払われるというてんにあります。

しかしサブリース契約によるアパートマンション経営が広まるにつれて、サブリース会社と家主との間で生じるトラブルも増えてきました。

といってもサブリース会社と家主が争っても、多くの場合、法律にも通じたサブリース会社のほうが有利に事が進んでいるように思われます。

このような状況のなかで、家主側に強力なバックアップとなるものが欲しいものですが最近

サブリース経営相談センター

という団体が存在していることを知りました。

このサブリース問題解決センターについて、ホームページの「サブリース問題解決センターとは」には

弁護士・司法書士・不動産鑑定士・一級建築士等で結成したサブリース問題専門家集団です。2010年から今までに500件近い相談を受け付けました。(運営母体NPO日本住宅性能検査協会及び(一社)日本不動産取引適性評価機構サブリース相談件数)

 

引用:https://sublease-solution.com/サービスプラン/

最終閲覧日2018/3/5

と説明されています。

そして運営団体はNPO法人 日本住宅性能検査協会と一般社団法人 日本不動産取引適正評価機構で、東京に事務所を置き、電話番号も明記されていますので、どうやらしっかりとした組織であるようです。

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8月 04, 2024

大東建託批判の不都合な真実 オーナーへの賃料減額編

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大東建託設計施工監理のアパート。

以前に書いた記事

大東建託批判の不都合な真実

では大東建託批判でよく目にする「高い入居率に騙されるな」という批判の不都合な事実というか真実について書きました。

今回は「家賃減額によって大家が困っている」という批判について、現大東建託グループ物件のオーナーの筆者の視点からコメントしたいと思います。

残念なことに家賃減額ということは大東建託グループの物件でも生じます。

それは事実です。

ただ批判の内容によっては「大東建託は空室が多くなると損失を被るので入居家賃を思い切り下げて、空室を減らすようにして、そのシワ寄せが大家にくるようにしている」という内容の批判があります。

 

しかし冷静に考えてみると

まず大東建託の家賃についてですが、一言でいうとごくスタンダードな家賃です。

目立って同じエリアにおいて他物件よりも安いということはありません。

そして大東建託には3つの家賃があります。

それは募集家賃、入居家賃、査定家賃の3つです。

最も重視したいのは査定家賃です。

査定家賃とは、同エリアで、同じような物件の家賃を調査して割り出した家賃のことで、大東建託物件の基準ともいえる家賃です。

この査定家賃を基準にして募集家賃、入居家賃が決められます。

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7月 30, 2024

空室を埋める効果のある方法はやはり入居にかかる費用を安くすること

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礼金もオーナーにとって収益源の1つとなるのだが・・。

筆者の所有マンションの向かいに大きな賃貸マンションがありますが、入居者募集の要項を見てみますと、礼金11万円となっていました。

礼金といえば通常はそのまま大家のものになるもので、羨ましいかぎりですが、実のところ筆者自身は大家になって礼金というものを1度も受け取ったことはありません。

というのも一括借り上げで、アパート経営をしている場合は、礼金は大家でなくサブリース会社のものになるからです。

これは礼金だけでなく敷金も同じことです。

礼金、敷金ともに一括借り上げの場合は大家のものではなく、サブリース会社のもとに行きます。

このてんは一括借り上げのデメリットといえるかもしれません。

もちろん敷金については、いずれは入居者さんに余った分は返金されることになります。

 

そして礼金が高いとやはり入居募集をしても、最近はなかなか入居希望者が見つからないので礼金を安くてして入居の敷居を低くする傾向もあるようです。

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7月 25, 2024

一括借り上げ解約終了プロジェクトて本当にあったの?

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常時空室の多い物件は、一括借り上げ業者の経営を圧迫する。

一括借り上げによるアパートマンション経営を行う地主さんが近年増えていますが、それとともに様々なトラブルも増えてきました。

代表的なトラブル事例しては周期的な賃料改定のさいに、賃料減額を提示されてトラブルになるという事例です。

このケースは、おそらくどの業者と契約しても生じているのではないかと思われます。

ところで、このようなトラブルに対して一致団結して取り組もうとしている組織があり、それがレオパレス家主たちからなるLPオーナー会というものがあります。

レオパレスとは全く独立した家主たちからなる組織ですが、トラブルとなっている事柄の情報を共有できたり、場合によったら裁判によって事を正すように動くような、オーナーたちにしては心強い組織です。

ところであるサイトの記事を読んでいたらレオパレスについての驚くべき商法について書かれていました。

情報源はおそらくLPオーナー会と思われますが、どうもレオパレスには

終了プロジェクト

というようなものがあるというのです。

例えば、あるレオパレスの物件は立地的に悪く、常時、空室が目立つとします。

するとこの物件の家賃保証をしなければならないレオパレスは損失を被り続けることになります。

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7月 14, 2024

サブリース業界が将来を楽観できない理由😟郊外での空室が上昇

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サブリース会社の将来を不安視する見方も広まっている。

以前に書いた記事で

予測がつかない今後のアパートマンション経営

という記事がありますあ、2017年7月21日の東洋経済誌の「「賃貸住宅市場が危ない」、日銀が異例の警鐘
金融緩和による住宅過剰、物価を下押し?」記事の内容からそのてんについて指摘するものでした。

実際には2017年現在、サブリース会社トップの大東建託は96%以上の入居率を維持しており、今後も入居者向けサービスの充実を図ることにより、高水準の入居率を維持できるとの見方をもっているというてんについてもふれました。

そして大東建託の高入居率の維持ができるとの自信は、それなりの根拠があって述べている事柄なので、大東建託のアナウンスとおり数年は大東建託は高入居率を維持できるのではないかと思われます。

しかし東洋経済誌は気になるてんを指摘しています。

例えば、この記事にはトヨタ自動車などが出資する不動産評価・情報提供会社「タス」の見解を取り上げていますがそれによると

首都圏では東京都心部はさほどでもないが、埼玉や神奈川、千葉の各県で特に2015年後半以降、空室率が急上昇している。

 

引用:「賃貸住宅市場が危ない」、日銀が異例の警鐘 金融緩和による住宅過剰、物価を下押し?

 

と述べて、都心部でない

郊外における空室率の急上昇に警鐘を鳴らしているのです。

つまりは東京、大阪、札幌などの主要都市の都心部ならば、まだ高入居率を維持できるものの、郊外となると空室リスクに警戒しなければならないというのです。

郊外に多くの管理物件をかかえる大東建託にとっては油断のならない傾向といえるでしょう。

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