入居者が退去後の募集家賃が急落 なぜ安くなった?
先日、大東建託パートナーズの大東マイページを見ていると、筆者の所有マンションの一部屋が退去になっていることがわかりました。
退去の予定が決まると、数日後ぐらいに、この部屋の入居者募集が始まります。
そして最も気になる募集家賃も明らかになります。
そして残念なことに、一括借り上げの場合は、募集家賃は大東建託側が決めることになっています。
せめて物件オーナーと多少の協議でもしてくれればとも思うのですが、そのようなことはほとんどありません。
ところで今度の募集家賃ですが、これまではだいたい退去者の入居家賃とほぼ同額ということが多かったので、今回も同額ぐらいではないのかと思っていました。
しかし今回の募集家賃ですが、なんと退去予定者の入居家賃よりも
3000円も安くなっています??
どうしてと思いました。
昔のことですが2018年の11月ぐらいに募集家賃がなぜか3000円ほど安くなったことがありました。
しかしこの時は、入居者需要が閑散としている時期だからなのかなあと思っていました。
今回はそのようなことはないだろうと思ってただけに、いささかショックです。
というのも、このままだと数年後に行われる賃料改定において、おそらくは各部屋の査定家賃が3000円減額される可能性があります。
マンションの資産価値 駅近かそうでないかで左右される 郊外でも
マンションを購入すると、マンション所有者にとってマンションの資産価値が気になるそうです。
それで資産価値を保つために10年~15年の間に大規模改修工事も行いますし、空室がでたりすると募集価格がどれぐらいなのか気になるものです。
私は分譲マンションに住んでいるわけではありませんが、しかしマンション事業者として資産価値や家賃には関心がありますので、そのことについてのニュース記事には目を凝らして読んでいます。
ところで2016年9月18日の電子版新聞ZAKZAKの榊敦司氏の「マンション格差が問われる時代 考えて買いたい「35年後の資産価値」 記事には資産価値について」という記事には興味深い事柄がのせられていました。
記事によると
35年前、2人のサラリーマンが東京でマンションを買った。1人は郊外の駅から離れた場所に広めの4LDK。もう1人は近郊の駅近で狭い2LDK。価格はそれぞれ4000万円前後と、あまり変わらなかった。
といものです。
ここまでは、よくあるケースだと思います。
不便なエリアのマンションだと価格のわりには広いスペースを得ることができるが、便利なエリアになると価格のわりにはスペースが狭くなるというケースです。
マンション内での住み心地は郊外のマンションを買った人のほうがよかったかもしれません。
マンションのブランドと資産価値 ブランド力だけでは資産価値は守れない
アルス(東急不動産)
ザ・パークハウス(三菱地所レジデンス)
ブリリア(東京建物)
プラウド(野村不動産)
ブランズ(東急不動産)
はマンションのブランド名です。
他にもライオンズマンション(大京)、京阪神ではジオ(阪急不動産)など様々なブランドがありますが、ブランドマンションであるならば資産価値は下がらないのでしょうか。
たしかにブランド力もある程度は資産価値に影響していることは間違いないと思いますが、それが資産価値を決定づけるわけではないようです。
zakzak2015年5月3日の「大手ブランド“盲信”は危険 資産価値の9割は立地で決まる 」という記事のなかで住宅ジャーナリストの榊敦司氏によると
マンションの資産価値は9割が立地。8が駅からの距離、1が環境
と断言しておられます。
つまりはいくらブランドマンションであっても立地が悪ければ、いずれは資産価値は下がっていくということです。
しかしあのブランドマンションの資産価値はほとんど下がっていない、むしろ上がっていると言われる方もおられることでしょう。
そのとおりです。なぜならばブランドマンションの多くは立地の悪いところには始めから建てないからです。
つまりは資産価値が下がりにくい所でしか建てないために資産価値が維持されているのです。
一方でその同じ場所にノーブランドのマンションがあっても、同じように資産価値は下がりにくいことでしょう。
賃貸住宅経営 物件のエリアがよくなく家賃の下落に悩まされるならば
このサイトの記事では、これまで何度もアパートマンション経営において立地の重要性について書いてきました。
便利で人の多い駅の近くなどの立地の良い場所で、アパートやマンション経営を行うのが無難な選択です。
一括借り上げでアパート経営を行うにしても同じことがいえます。
なぜならば一括借り上げでも家賃は結局のところはエリアの家賃相場によって決まり、エリアが良くなければ家賃相場が下がる傾向にあり、家賃収入は少なくなります。
ところでアパートやマンションを相続したものの立地が良くない場所あるなど、どうしようもない事柄もあります。
この場合は、置かれた状況の中でベストを尽くすしかありません。
賃貸住宅管理会社は極力、空室が増えないようにがんばるでしょうし、一括借り上げの場合は空室=一括借り上げ業者の損失となるので必死になって空室がでないのようにすることでしょう。
では大家としては何ができるでしょうか。
正直のところ管理会社に任せているので、状況が良くなるなるのを辛抱強く待つしかない場合もあるかと思います。
より良い管理会社に管理替えをすることを検討することもできます。
というのも管理会社によって入居斡旋力に実力の差があるのも事実だからです。
アパート供給過剰のあおりを受けて募集家賃急落😿数千円も
今朝ですが、大東オーナーのマイページを見てみると、怖ろしいことが生じていました。
入居募集を行っている部屋の募集家賃が昨日から、いっきに3000円も下げられているのです。
そもそもこのお部屋、春の時期に退居となりましたが、その時の入居家賃は65000円です。
その後、募集が開始されましたが、当初の募集家賃が66000円です。
しかししばらくしても入居者が決まらなかったので、募集家賃は下がり65000円に。
そしてさらにしばらくしても入居者が決まらないので、62000円に募集家賃が下がりました。
62000円は大東建託の査定家賃と同額です。
もうこの募集家賃で入居者が決まるまで下がることはないのかと思いきや、査定家賃よりも3000円安い59000円にまで募集家賃が下がってしまったのです。
実に66000円から7000円も下がってしまったことになります。
もちろん大東建託の査定家賃が62000円なので、募集家賃が59000円になっても大東建託がオーナーに支払う賃料は査定家賃を基準にしていますので、オーナーへの賃料そのものが変わるわけではありません。
このようなてんが一括借り上げのメリットといえばメリットです。
高い入居率を誇る大東建託物件でも築年数とともに家賃は下がっていく

マンションオーナーであるならば、家賃は気になるものです。
なぜならばマンションオーナーにとって家賃が不動産収入になるからです。
そのことは一括借上げ物件でも同じです。
入居家賃が下がれば、借上賃料もやがては下げられることになります。
筆者の物件は大東建託との一括借上物件ですが、筆者の物件と同じぐらいの規模で、そして広さ、設備などもだいだい同じ、しかもほぼ同年代に完成した大東建託物件があるので、その物件の募集状況の動向には注目しています。
その物件は昨年の末頃に空室がでるということで募集がかかりました。
募集家賃は69000円です。
それから春を迎え、春の入居シーズンになりましたが、結局のところ空室は埋まらず、その後家賃は1000円下がり68000円に。
さらに6月も末になりましたが、それでも入居者が見つからず家賃は3000円下げられ65000円になりました。
その物件のオーナーにとってはたまらく辛い進展だと思いますが、大東建託物件の場合は募集をかけても、半年ぐらい入居者が決まらない場合、6~7万円の家賃物件の場合、数千円程度の家賃が下がる場合があります。
賃貸住宅 閑散とした地方でも競合物件がなければやっていける?

筆者の妻の実家があるのは、香川県のとある田舎町です。
そしてこのエリアでも人口減少が深刻な問題になっています。
もちろん近年は、田舎暮らしに憧れる都会の若い世代が移り住んできて、こうした若い世代を町全体で歓迎しているということもあります。
ところでこの町には1つのスーパーがありますが、このスーパーの商品の価格を見ていきますと高い、高い・・のです。
というのか筆者が住んでいる市街地のある大型スーパーの商品の価格と比較して高いのです。
どうしてなんだろうと思いますが、どうやら市場原理で、田舎のスーパーは競合するスーパーがないために、価格を高くしてもお客が付いて売れるために、価格を高くしたままにすることができるようです。
一方で都会では、競合するスーパーがあるために、どうしても客付けのためには価格面で優位になるために、商品の値下げを行っていかなければならないようです。
ところでこの市場原理ですが、賃貸住宅の家賃でも、どうやら同じことが言えます。
こんなところにアパートを建ててもといったエリアに、唯一のアパートがあるならば、案外と入居率も良く競合物件もないために客付けのために家賃を下げるといったこともないことでしょう。
賃貸住宅経営 管理会社の家賃の設定の仕方には要注意

家賃といえば、様々な思惑が交錯します。
というのも
物件オーナーにすれば
・家賃はなるべく高くしてほしい・・
入居者さんにすれば
・家賃はなるべく安くしてほしい・・
一括借り上げの会社にすれば
・入居率を高水準に保つため、場合によったら家賃を安くしたい・・
といった思惑です。
ところで多くの場合、物件オーナーと入居者さんが家賃のことでモメることがあるにしても、頑固な物件オーナーさんが、絶対に家賃を安くすることがないことを察すると、入居者さんが退去することによって事は解決してしまいます。
その一方で厄介なのが、物件オーナーと一括借り上げの会社との間で家賃でモメることです。
どうしても入居率を上げるために、一括借り上げ会社は、どう考えても周辺エリアの家賃相場よりも安い募集家賃にして入居斡旋を行おうとすることがあります。
例えば大東建託グループの物件の場合は、大東建託パートナーズが家賃の査定などを行うようですが、大東建託のある営業マンの話では時に、えーと思うほど募集家賃を下げていることがあり、その狙いは、どうやら入居率にあるようですが、オーナーからの苦情を受けて大東建託の営業マンがオーナーに代わって大東建託パートナーズに文句を言うこともあるんだとか・・。
アパートやマンションの家賃 通常は年々下がっていくもの?

これはしんぶん赤旗2017年11月9日の「追及 アパート商法の闇レオパレス21 契約無視の強引手法
家賃収入減 家主悲鳴」という記事に書かれていたものです。
「契約から10年間は同社からオーナーに払われる家賃は変わらないという契約でした。実際には契約から10年未満で減額されたオーナーが推定1万人以上います」と前田さん。契約6年目で一部屋6000円減額され、家賃収入が15%減ったというオーナーもいるといいます。
引用:https://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-11-09/2017110915_01_1.html(閲覧日2018年1月30日)
この記事は、レオパレス21とアパートオーナーとのトラブルを取り上げた記事の1文ですが、おそらくは当時はリーマンショック後のこと、レオパレス21も経営が厳しい状況のなかで、推定1万人のオーナーさんに10年未満のうちに家賃の減額を迫った事が明らかにされています。
しかもレオパレス21の賃貸オーナー数が2万7000人ほどといわれていますので、そのうちの1万人以上ということですからその多くのが10年未満のうちに家賃減額を迫られていることになります。
なかには契約6年目で一部屋6000円減額され、家賃収入が15%減ったというオーナーもいるとのことですが、計算してみると家賃収入が一部屋あたり4万円だったのが3万4000円になったという計算になります。
もしこのオーナーさんが20部屋所有していたするならば、80万円の家賃収入が68万円になったということになります。
あっという間に12万円も減額されることは、辛いことだったでしょう。
賃貸住宅の家賃 募集家賃 入居家賃 査定家賃 そしてもう1つの家賃とは

家賃というと、現在の入居者さんが毎月支払っている家賃、いわゆる入居家賃の事を思い浮かべることでしょう。
このサイトの以前の記事
でも取り上げたとおり家賃には3つの家賃があります。
その3つは
募集家賃:入居者募集時の家賃。
入居家賃:入居者さんが実際に支払っている家賃。
査定家賃:周辺エリアの相場を考慮した家賃。
の3つです。
ところで不動産業界では3つではなく家賃を4つに分類しているところもあります。
これは不動産業界では、名の知れた船井総研という会社が使用している分類方法ですが、船井総研では
家賃四価
と呼んでいるそうです。
具体的はにはミノラス不動産のサイトの「空室過剰市場を生き抜く「賃貸経営法」1つの部屋に家賃が4つ!?「家賃四価」対策とは!」という記事には
相場家賃:周辺のアパートマンションの現在空室で募集している家賃の平均。
引用:空室過剰市場を生き抜く「賃貸経営法」1つの部屋に家賃が4つ!?「家賃四価」対策とは!
(最終閲覧日2018/4/30)
ということで3分類でいう募集家賃のようなものなのでしょうか。
次に
適正家賃:2カ月で決まる家賃。相場家賃の90~95%。
ということで3分類でいう査定家賃のようなものなのでしょう。
このてんで大東建託がオーナーに支払う賃料は査定家賃を基準にして計算されますので重要な家賃といえるかもしれません。(入居家賃のほうが高い場合は入居家賃を基準に計算されます)
ところで3つめの家賃ですが
成約家賃:最終的に契約が成立した家賃。
ですが、3分類でいう入居家賃ということでしょう。