サブリース物件の家賃が他物件よりも安いというのは本当?
ネットをあれこれと調べていると、「サブリースの賃貸物件は家賃が安い」といったコメントを時々目にします。
例えば「私の親戚のアパートが積水ハウスのアパートのため、内覧会に行ってきました。。マンションのような外観、そして、内装。すばらしいです。間取りは2LDKですが、これなら家賃は9万円は最低もらえそうだなという感じですが、なんと、75,000円の設定でした。」
とった感じのコメントです。
要するに、サブリースの賃貸物件の場合は、空室がサブリース会社にとって避けたい事柄なので、入居斡旋のために、適正な家賃よりも家賃を下げて入居者を募集しているというのです。
結果として物件オーナーが、その分、損をしているというわけですが、実際のところはどうなのでしょうか。
サブリース会社の代表格の大東建託の大東オーナーの筆者の経験からすると、事実は多少異なるように思われます。
まずサブリース会社の大東建託が物件オーナーから物件の管理の手数料として、10%程度を家賃から徴収していますが、つまりは管理手数料が5%の管理会社よりも高めですが、しかし空室分の賃料も支払われることを考えると妥当な範囲と思われ、空室分の損失を多少高めの管理手数料で補っているとも考えることができます。
大東建託物件のテナント大家が嘆く理由😿容赦のない賃料減額
大東建託のマンションの幾らかは1階部分をテナント物件にしている場合があります。
実際のところ3階以上の建物になると、2階より上の階は入居者にまずまずの人気がありますが、1階になるとあまり人気がありません。
そこで1階をテナント部屋にするといわけですが、テナント部屋の場合は1階が最も人気があります。
そこで1階はテナント、2階以上は住居にするマンションが生じるわけですが、ネット上のコメントを読んでみると大東建託物件オーナーのコメントでテナントについては嘆き節が目立ちます。
もちろんすべてのコメントに信ぴょう性があるわけではありませんし、そのまま受け止めるのもどうかとは思いますが、しかしなぜなんだろうと考えてみると1つの可能性が思いあたります。
というのも筆者も大東建託物件の大家で物件の1階はテナントだからです。
具体的なケースとして私の物件においてもテナント家賃は当初高めに設定されました。
おそらくは周辺相場よりも高く設定されていたと思います。
少々高くても新築だから入居事業者がいるだろうという見込みがあったのかもしれません。
さらに銀行からの融資を有利にするために家賃を高く設定することもあるようです。
そして最初の事業者が入居して退去したあと、えっと思うほど次の募集家賃が下がることがあるのです。
例えば当初は30万円だった家賃が25万円ほどに下げて入居募集をするのです。
もちろん25万円が周辺相場に合致した家賃なのですが、その後の大東建託から大家に支払われる賃料も3年毎の賃料見直しのさいに5万円下げられます。
もちろん、イッキに5万円も下げられると大家としてはショックを受けます。
筆者も同じような経験をしました。
筆者も1カ月ぐらいはショックのためにもやもやとした気分になりました。
そこでその怒りというか嘆きをネットにぶちまけるというわけだと思いますが(あくまでも私の推測ですが)大東建託テナントオーナーならば、そのてんは覚悟していたほうがよいのかもしれません。
ちなみに大東建託のテナント部署の営業社員ですが、真面目には違いないのですが、時々「○○しときます」と言っておきながら忘れてしまうのか、行われていないことが時々ですがあります。
そのこともネット上で嘆き節のコメントが多い理由の1つなのかもしれません。
追記:国土交通省のウェブサイトにも、賃料減額リスクについての言及があります。
【賃料は変更になる場合があります】
○多くのサブリース契約では、定期的に賃料を見直すこととなっています。
○「家賃保証」と謳われていても、入居状況の悪化や近隣の家賃相場の下落によ り賃料が減額する可能性があります。
アパート等のサブリース契約を検討されている方は 契約後のトラブルにご注意ください!
と書かれてますが、大東建託とのテナント物件の一括借り上げの場合は3年毎に賃料の見直しが行われます。
また賃料が減額するケースというのは
・入居状況の悪化(なかなか入居者が決まらない)
・家賃相場の下落
とありますが、まさに筆者のテナント物件では、そのようなことが生じたようです。
家賃には一つのお部屋に3~4分類の家賃がある?
家賃というと、現在の入居者さんが毎月支払っている家賃、いわゆる入居家賃の事を思い浮かべることでしょう。
このサイトの以前の記事
でも取り上げたとおり家賃には3つの家賃があります。
その3つは
募集家賃:入居者募集時の家賃。
入居家賃:入居者さんが実際に支払っている家賃。
査定家賃:周辺エリアの相場を考慮した家賃。
の3つです。
ところで不動産業界では3つではなく家賃を4つに分類しているところもあります。
これは不動産業界では、名の知れた船井総研という会社が使用している分類方法ですが、船井総研では
家賃四価
と呼んでいるそうです。
具体的はにはミノラス不動産のサイトの「空室過剰市場を生き抜く「賃貸経営法」1つの部屋に家賃が4つ!?「家賃四価」対策とは!」という記事には
相場家賃:周辺のアパートマンションの現在空室で募集している家賃の平均。
引用:空室過剰市場を生き抜く「賃貸経営法」1つの部屋に家賃が4つ!?「家賃四価」対策とは!
(最終閲覧日2018/4/30)
ということで3分類でいう募集家賃のようなものなのでしょうか。
次に
適正家賃:2カ月で決まる家賃。相場家賃の90~95%。
ということで3分類でいう査定家賃のようなものなのでしょう。
このてんで大東建託がオーナーに支払う賃料は査定家賃を基準にして計算されますので重要な家賃といえるかもしれません。(入居家賃のほうが高い場合は入居家賃を基準に計算されます)
ところで3つめの家賃ですが
成約家賃:最終的に契約が成立した家賃。
ですが、3分類でいう入居家賃ということでしょう。
住みたい街トップの西宮北口!!なぜ西宮北口駅エリアに人気が?
大手不動産会社による関西の最寄り駅を対象にした2016年住んでみたい街ランキングでトップになったのは西宮北口駅でした。
メジャーセブンのマンショントレンド調査 第24回 住んでみたい街アンケート(首都圏/関西圏)2016年 によると
1位 西宮北口駅
2位 夙川駅
3位 岡本駅
4位 梅田駅
5位 宝塚駅
6位 芦屋川駅
7位 御影駅
引用: マンショントレンド調査 第24回 住んでみたい街アンケート(首都圏/関西圏)2016年
となっています。
興味深いのは5位の宝塚駅以外はすべて阪急神戸線の駅で占められています。
阪急神戸線はまさにブランド路線なのでしょうか。
ところで西宮北口駅周辺、たしかにいい街です。
まず阪急西宮北口駅ですが阪急電鉄のすべての特急が停車し、大阪梅田にいくしても、神戸三宮に行くにしてもとても便利です。
梅田にも三宮にも特急に乗れば15~20分程度で着きます。
しかも阪急宝塚線も発着しており宝塚にも行くこともできます。
交通の便の良さは格別です。
しかも駅南側には阪急西宮ガーデンズという大きな商業施設があります。
阪急百貨店とイズミヤを中心にした商業施設ですが、やや高級感を感じる施設で、私も時々ですが阪急電車に乗って行くことがあります。
さらに駅北側には飲食店が立ち並ぶ商店街がありどちらかといえば落ち着いた感じの街並みです。
芦屋などの高級住宅街を抑えての1位ということですが、なんとなく住みたい街の1位に選ばれた理由がわかるような気がします。
ショッピングモール(大型商業施設)とマンションの資産価値
ショッピングモール(大型商業施設)の近く、あるいは直結マンションは、便利で資産価値も高いと言われてきました。
賃貸住宅でも、そのような立地にある物件は、高い家賃でも入居者が見つかる物件といえます。
しかし時代は変化しています。
まず時代をさかのぼりインターネットも大型スーパーもほとんどなかった時代に戻ってみますと、当時の買い物の中心は個人商店が立ち並ぶ商店街でした。
しかしやがて大型スーパーが増えてくると、多くの個人商店が打撃を受けるようになり、生き残れなくなります。
同じ駅前でもスーパーを中心とした商業施設は栄えても、個人商店を中心とした商店街はさびれていき、いわゆるシャッター街となってしまう現状です。
やがて大型スーパー中心としたショッピングモール(大型商業施設)が買い物の中心になり、今にいたっています。
ですから大型商業施設エリアのアパートマンションはその利便性から資産価値が高く、家賃も高くなっていました。
しかし今、徐々に変化の風が吹き、だんだんと強まっています。
というのも大型スーパーの代表格ともいえるイトーヨーカー堂、イオンの業績が振るわなくなってきているのです。
そのために不採算店舗の閉店をイトーヨーカー堂は進めています。
大東建託批判の不都合な真実 オーナーへの賃料減額編
以前に書いた記事
では大東建託批判でよく目にする「高い入居率に騙されるな」という批判の不都合な事実というか真実について書きました。
今回は「家賃減額によって大家が困っている」という批判について、現大東建託グループ物件のオーナーの筆者の視点からコメントしたいと思います。
残念なことに家賃減額ということは大東建託グループの物件でも生じます。
それは事実です。
ただ批判の内容によっては「大東建託は空室が多くなると損失を被るので入居家賃を思い切り下げて、空室を減らすようにして、そのシワ寄せが大家にくるようにしている」という内容の批判があります。
しかし冷静に考えてみると
まず大東建託の家賃についてですが、一言でいうとごくスタンダードな家賃です。
目立って同じエリアにおいて他物件よりも安いということはありません。
そして大東建託には3つの家賃があります。
それは募集家賃、入居家賃、査定家賃の3つです。
最も重視したいのは査定家賃です。
査定家賃とは、同エリアで、同じような物件の家賃を調査して割り出した家賃のことで、大東建託物件の基準ともいえる家賃です。
この査定家賃を基準にして募集家賃、入居家賃が決められます。
大東建託物件の家賃の値上げ なぜか家賃が値上げになっている?
大東建託グループは現在、管理戸数NO1なので、大東建物管理物件を賃貸している方も少なくないと思います。
筆者の所有物件も大東建託の一括借上げ物件となっています。
さすがに管理戸数が多いこともあるのかもしれませんが、入居斡旋力もあり、入居率はまずまずといったところです。
ところで大東建託パートナーズ物件に入居していて2年してからの更新時に家賃の幾らかの値上が要求されているということがあるかもしれません。
筆者の物件でもそのような事柄が、時々生じています。
庶民の財布が楽でないこの時代に家賃の値下げならばわかるものの、なぜ値上げが生じるのでしょうか。
それにはどうも大東建託の家賃の設定方法に原因があるようです。
まず大東建託物件の家賃ですが、基本的には近隣相場を参考にして決められます。
大東建託の支店に家賃の査定部署があり、そこで近隣相場を算出し、査定家賃を決めるのです。
ですから大東建託物件の家賃のレベルはごくごく標準的といえます。
ところでこの査定家賃をもとにして募集家賃が決められます。
査定家賃は短期間で大きく変動することはあまりありませんが、募集家賃は変動します。
大東建託物件でやけに家賃が安い物件が その理由はやはり・・
インターネットで調べものをしていると、大東建託についてのネガティブな記事を見つけてしまいました。
質問と返答の記事ですが質問者は「近所の大東建託の物件は半数が空室のままだけど、どうなっているか」という質問。
それに対する返答は、「30年一括借り上げとは、そのようなもので家賃が大幅に下落しているだろう。素人が騙されるような典型」というふうな散々な回答でした。
ただあまりに乱暴な回答で、しっくりとこないので実際はどうなのか、いい部屋ネットのホームページから調べてみることにしました。
空室が多いと思える地方を中心にまずは調べてみると、驚いたことに1つの建物で複数の部屋が空室になっていて複数部屋募集を行っている建物が少ないこと・・
正直、建物の半数が空室になっている建物は、ほとんどありません。
地方でけっこう大東建託物件は健闘しているんだなあという実感です。
さすが常時95%以上の入居率を維持し続けている大東建託です。
しかし四国の市街地で1つの建物が気にとまりました。
築2年で、交通の便の悪くない物件ですが、この建物の半数以上が空室になっています。
なぜだろうと思いよくよく調べてみると・・
マンションの資産価値 駅近かそうでないかで左右される 郊外でも
マンションを購入すると、マンション所有者にとってマンションの資産価値が気になるそうです。
それで資産価値を保つために10年~15年の間に大規模改修工事も行いますし、空室がでたりすると募集価格がどれぐらいなのか気になるものです。
筆者は分譲マンションに住んでいるわけではありませんが、しかし賃貸住宅事業者として資産価値や家賃には関心がありますので、そのことについてのニュース記事には目を凝らして読んでいます。
ところで2016年9月18日の電子版新聞ZAKZAKの榊敦司氏の「マンション格差が問われる時代 考えて買いたい「35年後の資産価値」 記事には資産価値について」という記事には興味深い事柄がのせられていました。
記事によると
35年前、2人のサラリーマンが東京でマンションを買った。1人は郊外の駅から離れた場所に広めの4LDK。もう1人は近郊の駅近で狭い2LDK。価格はそれぞれ4000万円前後と、あまり変わらなかった。
といものです。
ここまでは、よくあるケースだと思います。
不便なエリアのマンションだと価格のわりには広いスペースを得ることができるが、便利なエリアになると価格のわりにはスペースが狭くなるというケースです。
マンション内での住み心地は郊外のマンションを買った人のほうがよかったかもしれません。
マンションのブランドと資産価値 ブランド力だけでは資産価値は守れない
アルス(東急不動産)
ザ・パークハウス(三菱地所レジデンス)
ブリリア(東京建物)
プラウド(野村不動産)
ブランズ(東急不動産)
はマンションのブランド名です。
他にもライオンズマンション(大京)、京阪神ではジオ(阪急不動産)など様々なブランドがありますが、ブランドマンションであるならば資産価値は下がらないのでしょうか。
たしかにブランド力もある程度は資産価値に影響していることは間違いないと思いますが、それが資産価値を決定づけるわけではないようです。
zakzak2015年5月3日の「大手ブランド“盲信”は危険 資産価値の9割は立地で決まる 」という記事のなかで住宅ジャーナリストの榊敦司氏によると
マンションの資産価値は9割が立地。8が駅からの距離、1が環境
と断言しておられます。
つまりはいくらブランドマンションであっても立地が悪ければ、いずれは資産価値は下がっていくということです。
しかしあのブランドマンションの資産価値はほとんど下がっていない、むしろ上がっていると言われる方もおられることでしょう。
そのとおりです。なぜならばブランドマンションの多くは立地の悪いところには始めから建てないからです。
つまりは資産価値が下がりにくい所でしか建てないために資産価値が維持されているのです。
一方でその同じ場所にノーブランドのマンションがあっても、同じように資産価値は下がりにくいことでしょう。