需要と供給で家賃が決まる 人気エリアでも家賃が下がるのは供給過剰が原因?
筆者の妻の実家があるのは、香川県のとある田舎町です。
そしてこのエリアでも人口減少が深刻な問題になっています。
もちろん近年は、田舎暮らしに憧れる都会の若い世代が移り住んできて、こうした若い世代を町全体で歓迎しているということもあります。
ところでこの町には1つのスーパーがありますが、このスーパーの商品の価格を見ていきますと高い、高い・・のです。
というのか筆者が住んでいる市街地のある大型スーパーの商品の価格と比較してみて高いのです。
どうしてなんだろうと思いますが、どうやら市場原理で、田舎のスーパーは競合するスーパーがないために、価格を高くしてもお客が付いて売れるために、価格を高くしたままにすることができるようです。
一方で都会では、競合するスーパーがあるために、どうしても客付けのためには価格面で優位になるために、商品の値下げを行っていかなければならないようです。
ところでこの市場原理ですが、賃貸住宅の家賃でも、どうやら同じことが言えます。
こんなところにアパートを建ててもといったエリアに、唯一のアパートがあるならば、案外と入居率も良く競合物件もないために客付けのために家賃を下げるといったこともないことでしょう。
人気のあるエリアでも競合物件が多いと家賃が上がるどころか下がることも
この数年、アパートの建設受注は鈍化しはじめているといわれていますが、しかし入居者需要のあるエリアでは相変わらず新しい賃貸アパートマンションの建設ラッシュが続いています。
もちろん入居者需要のあるエリアの家賃相場そのものはあまり下がっていませんが、しかし競合物件があまりにも多くなっているためか入居者募集をしても、なかなか入居者が決まらないという状況もあります。
筆者の所有物件の1部屋もまさに長期間入居者が決まらない状況が続いたことがあり、募集家賃が怖ろしいほどに下がっていきました。
当初は66000円からスタートしましたが、65000円に下がり、しばらくしてから62000円になりました。
62000円が、この部屋の大東建託の割り出した査定家賃と同額です。
しかしそれでも入居者が決まらないので、ついに大東建託の査定家賃よりも3000円も安い59000円にまで下がってしまいました。
なんと当初の募集家賃から1年もしないうちに7000円も下がってしまったのです。
このように相場家賃とか査定家賃という家賃の基準ともいえるものがありますが、この家賃で入居者募集をすれば、入居者が決まるというわけではないようです。
多くの場合、相場家賃よりも5%以上は安い募集家賃にしなければ、入居者はなかなか決まりません。
豪雨被害増大で浸水被害も増大 アパートの立地場所は大丈夫?
アパートやマンションを自分の土地に建てるにしても、あるいは中古の物件を購入するにしても立地には気をつける必要があります。
ここでいう立地とは入居者ニーズについての立地というのではなく自然災害リスクの立地についてです。
近年ゲリラ豪雨が増大し、水害被害に遭うアパートも増えているようです。
筆者の物件は大東建託パートナーズが管理していますが、大東建託パートナーズも水害には相当の警戒をしており、オーナーに加入している損害保険が水害も保証対象になるのかどうかを確認することがあります。
とにかく床上水害被害に遭ったアパートの部屋の修繕費用は1部屋あたり250万円前後するということですから、要警戒です。
とりわけ
大きな川の近くの物件は水害リスクが大きい
ともいわれています。
というのも大きな川の近くは万が一堤防が決壊すれば洪水にさらされるからです。
そして現実にそのような事例が近年増大しています。
また大きな川のそばは地盤がゆるい可能性があるので注意が必要です。
もし、周辺の建物が傾いていたり電柱も傾いていたり、あるいは道路が地盤沈下しているならば地盤が軟弱なので、その近くにアパートを建てたり物件を買ったりしないほうが無難でしょう。
選ばれる賃貸住宅 同じエリア内でも入居率に差が生じている
最近はアパートマンション事業の将来を危ぶむ声がよく聞かれます。
その理由として人口の減少がありますが、2010年に1億2800万人の人口は毎年、数十万人づつ減っていき、2035年には1億1200万人になるといわれています。
そしてやがては1億人も割る時代がやってくることが予測されています。
また世帯数についても2020年をピークに減少に転じることが予測されています。
具体的には2020年に約5300万世帯あるのが、2035年には約4950万世帯になると予測されているのです。
15年で450万世帯の減少、つまり1年毎に30万世帯が減少していくというのです。
ネットの普及で郊外志向が強くなったといってもやはり都市部の優位は変わらない?
近年はネット通販の普及によって、ショッピングモールも苦戦しているともいわれています。
アメリカではすでに幾つかのショッピングモールが廃業になったとのことです。
自宅でパソコンに向かって、買い物をすればいいわけですから、わざわざショッピングモールに行かなくてもよくなっており、ショッピングモールからネット通販へとシフトが進行していても不思議ではありません。
さらに仕事においても、テレワークが普及しはじめ、自宅でも仕事を行えるようにもなってきました。
おそらくは今後も、毎日のように職場にまで足を運ぶ必要はなくなる業種もあることでしょう。
これらの社会の変化を感じると、賃貸住宅オーナーとしては、これからは市街地での賃貸住宅経営にこだわる必要はないのではないか、いや今後は市街地から緑豊かで空気もきれいな郊外へと人もシフトしていくのではないかとも考えてしまうかもしれません。
ところで最近、筆者も気分転換のために、郊外へと散策に行ってきました。
行先は阪神地区の郊外ともいえる夙川の北側から甲山森林公園、そして仁川地区です。
たしかに空気はきれいですし、緑豊かで、種々の花々も咲いています。
気分は爽やかにされましたが、居住するとなると問題があります。
その問題とは・・
関西で住みやすい街トップは尼崎??上位にランクイン
尼崎・・兵庫県尼崎市ですが、昔は公害の街というイメージが強く、あまり住みたい街とは、ほとんどの方が思っていなかった街です。
市内には中小零細企業が散在し、どちらかといえば下請け工場労働者の多い街でした。
そして昔からの地主さんも、いらっしゃいますが、多くは九州、沖縄、四国などの地方出身の労働者や親の出身が朝鮮半島で、そのまま在日朝鮮人として住んでおられる方も多くおられます。
ですから閑静な住宅街というイメージがほとんどなく、どちらかといえば住みたくない街にランキングされてもおかしくないような街でした。
しかし時代は変わり、尼崎といえば今では、続々と建っている分譲マンションに子育て世代が流入する街、利便性が抜群に良好で、駅前には大規模商業施設が次々とオープンしていくなど様変わりしています。
しかも尼崎市も「工場都市」というイメージを払拭するかのような施策を進めていますし、市内の所々で緑化つまりは公園などの整備に力を入れています。
このような施策が功を奏したのか朝日新聞2018年7月11日には
関西の住みやすい街1位は尼崎 武蔵小杉のようになる?
という見出し記事が掲載されました。
賃貸住宅の家賃はやはり物件のエリアがモノを言う
以前の事ですが筆者の知人の夫婦が、宮崎県の地方に引っ越すということを知らされました。
ご主人のほうは定年退職しており、悠々自適な生活をしていましたが、奥様の故郷の地域に引っ越して過ごすとのことです。
今は持ち家に住んでいますが、その持ち家を売却して、アパートでの賃貸暮らしにするそうです。
ところで、宮崎県の地方での賃貸アパート暮らしと聞いて、そのアパートは、おそらくは大東建託グループの物件ではないかと思いました。
そのアパートは新築で、しかもペット飼育可の物件だというからです。
また地方の賃貸住宅となると大東建託が圧倒的に強いということもあるます。
そこで、いい部屋ネットのサイトからこのエリアの募集物件を調べてみますと、該当する物件がありました。
上記の夫婦が引っ越すと言っておられた物件に、ぴったりとマッチします。
【いい部屋ネット】賃貸(マンション・アパ)を探す (eheya.net)
ところでこの大東建託グループの新築物件ですが1LDKで、部屋の広さが約50㎡です。
そして家賃ですが、このクラスの物件で
5万円
です。
驚きの安さです。
このクラスの物件ならば、都心部や都市近郊で、駅から徒歩10分圏内であるならば、家賃が10万円もしてもおかしくはありません。
言ってみれば、同じ労働しても、一方の労働者の月給は15万円、もう一方の労働者の月給が30万円といった不公平感のある現象のようなものです。
住居を選ぶさいに重要なのは物件のエリアと身軽さ?
人が生きていくうえで必要不可欠なのが衣食住です。
このてんで「住」についてが、最も慎重さが求められるかもしれません。
ところで住まいの選択について、ある経済誌の記事によると、大手不動産会社の重役のコメントが載せられていました。
大手不動産会社の重役ということですから、住まいについてのプロとも言える人で、しかも住まい選択の様々なケースも熟知しておられるものと思われます。
そしてその方の住まい選択で重要として指摘されたのが
どのエリアにするか
というてんと
身軽さ
をあげられたそうです。
大手不動産会社の方ということで、とにかく戸建て住宅やマンションを買うということを言うかと思うかもしれませんが、そのようなことは言われなかったのは意外なことです。
しかし筆者も、この見方には納得がいきます。
ところで住まい選択で、どのエリアに住むかを選択することの重要性があげられたのは、やはり比較的リーズナブルな価格でマンションや戸建て住宅を郊外で買ったものの、だんだんと長い通勤時間がしんどく感じるようになってくること、また生活をしていくうえでも、病院が近くにないとか、買い物が不便といった都心部や都市近郊よりも利便性で劣ることが、その理由のようです。
賃貸住宅経営において物件のエリアが重要なのはなぜ?
昔は、とにかくどこでもアパートを建てれば、それなりの収益が得られるという時代もありました。
多少、エリア的には良くなくても、なんとかなるといった感じでした。
しかし賃貸アパートやマンションが急速に増え始め、競合物件が増えるにつれて、物件の立地の重要性が認識されるようになってきました。
例えば、最近ではあの大東建託でも、立地の悪いエリアでのアパート建設は土地所有者などからの依頼があっても受け付けないことがあるようです。
では優れた立地条件とはどのようなものでしょうか。
それは簡単に言えば、
入居者需要の旺盛なエリアだということです。
では入居需要が旺盛なエリアとはどこかということですが
まずそれに該当するのが都心部です。
例えば東京では山手線沿いのエリア、大阪では梅田や難波周辺、あるいは御堂筋線沿いといったところでしょうか。
もちろん横浜や名古屋、福岡や札幌にも都心部があります。
その一方で最近はなぜか神戸が落ち目です。
人口流出も続いています。
個人的には街の空気は、大阪よりも神戸ほうが好きですが、なぜか神戸は落ち目ですが、神戸は山の手のニュータウンのようなエリアが多く、そういったエリアが全体の足を引っ張ているのかもしれません。
地方や郊外での賃貸住宅経営の狙い目のアパートやマンションとは
どこかでアパート経営をしたい、賃貸住宅をしたいと考える時に、どのエリアの物件でそうするかは非常に重要なポイントになります。
この選択で誤ると失敗するリスクが高くなります。
ところで投資先のエリアの鉄則とも言える事柄に、駅から徒歩10分以内、さらには主要な都市まで20分程度でまでで通勤ができるエリアといったものがあります。
しかし現実的には、このようなエリアの多くは土地価格が高騰しており、家賃相場は安定していても投資費用があまりにもかかり過ぎて個人の投資家が投資を行うのは難しいというのが実情です。
そこで実際に選ばれるエリアというのは郊外ということになるわけですが、郊外のエリアで物件を購入するさいの押さえるべきポイントにはどのような事柄があるのでしょうか。
その1つが
相場よりも安い物件です。
そのエリアにおいて相場というものがありますが、何らかの事情で相場よりも割安な物件は狙い目と言われています。
例えば競売物件などは、買い手がいなければ安い価格で入手することができる場合があります。
ところで相場よりも安いだけでなく
駐車場が広い物件も狙い目です。
当然のことですが、郊外でしかも鉄道などが走っていないエリアでは車が必需品になっており駐車場が必要になります。