大東建託と賃貸住宅オーナーとの切り離せない関係
大東建託は以前に本社において資産継承セミナーを行ったことがありました。
高齢者オーナーを多くかかえる大東建託としては、次世代オーナーが管理が替えすることなく引き続き大東建託グループのオーナーとして留まることに力を入れているように思われます。
しかし空室率が大きくなっている現在、アパートマンションオーナーを多くかかえることにどんなメリットがあるのでしょうか。
まず新規工事を受注して、施行を行った場合、一括借り上げ契約では建設工事費の10%以上が建設会社の利益になるといわています。
例えば、工事費が2億円ならば、2000万円以上の利益が得られることになります。
ですから最初の工事費で多くの利益を稼いでいるわけです。
さらにその後の物件の管理業でもおそらく、まずまずの利益を得ているのでしょう。
例えば大東建託の場合ですと、家賃の10~15%程度が大東建物管理(現大東建託パートナーズ)に計上されます。
一括借り上げでない物件の管理会社でしたら5~10%といわれていますので、余分に管理手数料がかかっているわけですが、一括借り上げの場合、空室分の賃料もオーナーに支払わなければならないので、10~15%というのは妥当であるように思われます。
しかし空室の多い物件を管理するとなると一括借り上げメーカーはその物件に関しては収支が赤字になる場合があります。
本当にモラルのない賃貸住宅会社でしたら、そのような赤字物件との一括借り上げ契約を一方的に解除されてしまうこともあるかもしれませんが、大東建託の場合は、そのような事例については今のところ聞いたことはありません。
実際のところ大東建託の場合、ビジネスモデルが賃貸住宅事業で収益のほとんどを占めているメーカーです。
このてんは積水ハウスや大和ハウス工業とは異なるところです。
積水ハウスなどは、戸建て住宅販売も収益の柱の1つになっているからです。
一方で大東建託の場合、どうしても賃貸住宅への依存度が強いために、一括借り上げ契約をしてくれるアパートマンションオーナーが必要です。
そして全体として高い入居率を維持しているならば、管理手数料等でも十分の収益を得ることができます。
そして物件がかなり古くなっていくと建て替えを提案することもできるでしょう。
このようにアパート建築→高い入居率→建て替えのサイクルを繰り返すことによって大東建託のビジネスモデルはうまくいくようになっており、そのためには物件オーナーがどうしても必要になってくるのです。
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