積水ハウスの企業理念は高尚だが不動産建設業界の実態は?

どこの会社でも企業理念というものがあって、社会貢献を謳った高尚な理念があるものです。
しかし現実は、高尚な理念とは裏腹に、利益の追求のあまりに顧客に損失をもたらすような取引を平然と行っているケースも少なくありません。
以前の記事
では地方銀行が利益追求のあまりアパートローンを地主さんたちに積極的に提案し、結果としてアパートローンを借りてアパート経営を始めてみたものの、アパートバブルの影響で空室に悩まされ、家賃収入が十分に入らずに、苦境に追い込まれるというケースがあり、その事態を重く見た金融庁が、地方銀行に警鐘を鳴らし
顧客本位の事業を行うように
促しているという内容の記事でしたが、残念なことに銀行のような紳士的と思える企業でも、時には利益追求のあまり顧客本位主義を見失ってしまうことがあるということを示すものでもありました。
もちろんこうした事がしばしば生じる会社の場合は社会的な信用が失墜していき、しまいには淘汰されてしまうこともあるのかもしれません。
積水ハウスの住宅の修繕費用が高くなることがあるのはなぜ?

インターネット上のある記事で、大東建託パートナーズの外壁塗装の工事費用が高いという内容の記事を読んだことがありました。
実際のところ以前に、大東建託パートナーズの担当者も、大規模な修繕工事の時は「塗装代が高いかもしれない」ということを言われていたので、大東建託パートナーズの外壁塗装の工事費用が高いというのは、どうやら真実のようです。
それではなぜ高いのでしょうか?
その理由は、塗装そのものの品質によって塗装代金が大きく違ってくるというてんがあるようです。
当然のこととして高品質な塗装を使用するならば、費用は高くなり低品質の塗装を使用するならば、費用は安くなります。
大東建託グループの場合は、既製の塗装ではなく、大東建託グールプ独自の、比較的に高品質な塗装を使用するために費用が高くなってしまうのではないかと思われます。
ところで既製品となると、大量生産が行われているために、どうしても費用は安くなります。
ですから何でも大量に出回っている既製品で満足するならば、全体的にかかる費用は安くなります。
その一方で、ある製品が提供する企業独自のものとなると、費用は高くなります。
というのもその企業独自の製品ですから、競合するものがなく価格競争が行われることもないので、費用は高くなります。
リビングルームを重視した間取りに人気がある

日本の場合はファミリータイプのマンションというと3LDKという形が一般的でした。
ファミリータイプの分譲マンションの多くがそのような間取りになっていると思います。
このLDKという言葉ですが、Lはリビングルーム(livingroom)のことで居間のことです。
Dはダイニングキッチン(dining kitchen)のことでいわゆる食堂のことです。
そしてKは台所(kitchen)のことです。
ところで最近は、この基本的ともいえる間取りのあり方に変化が生じつつあるようです。
例えば大東建託の賃貸住宅においても、自由な賃貸ということをキャッチフレーズにして、必要に応じて間取りを自由に変化させることができるような賃貸住宅の提供を一部の物件で行っています。
そしてこうした取り組み、つまりは従来の枠組みにとらわれない住居の開発は他社でも行われているようです。
そしてあの住宅メーカー、積水ハウスもそのことに取り組んでいます。
このてんについてexciteニュース2018年10月7日の「積水ハウス、“幸せ研究”の成果から生まれた脱LDKの新コンセプトモデルを発表」という記事には
「LDK発想は、戦後まもなくの公団住宅が目指した寝食分離発想のDKプランから誕生したレイアウトで、家族の暮らし方が大きく変わっているのに、半世紀以上も前のコンセプトを引きずっている。これで良いのかという疑問から新たなリビングのあり方の研究を開始した」という。この発想から始まった調査で分かったことは、家族がそれぞれリビングで過ごす時間が1日の大半を占めるということ。河崎氏の説明では「リビングに居る時間は14.5時間」に及ぶという。
と書かれていました。
セキスイハイムの賃貸住宅とは シャーメゾンとは異なる

賃貸住宅会社でセキスイハイムという会社があります。
セキスイという言葉が使われているので、積水ハウスのことだと勘違いされやすいようです。
しかし実際には積水ハウスとは別会社です。
もちろんもともとは積水化学工業から独立したのが積水ハウス、積水化学工業の子会社がセキスイハイムということで、全く無関係の別会社というわけではないようです。
ところで賃貸住宅となると積水ハウスのシャーメゾンなどの人気というか注目が強すぎてセキスイハイムとなるとあまり目立たない住宅メーカーというイメージがあります。
シェアにおいても賃貸住宅二位の積水ハウスに対してセキスイハイムはかなり下位になります。(一位は大東建託)
そのようなセキスイハイムですが、賃貸住宅もちらほらと見かけることができます。(セキスイハイムの賃貸住宅はハイムメゾンといわれています)
それではセキスイハイムの賃貸住宅にはどのような特長があるのでしょうか。
まずメリットですが一般的にはセキスイハイムの賃貸住宅の家賃はシャーメゾンなどと比較して
リーズナブルな家賃
だと言われています。
しかも礼金や更新料も高くはないようです。
ですからお財布には優しい賃貸住宅といえるかもしれません。
さらにお部屋の設備面でも生活していくううえでは十分なものが設置されているようです。
しかし全体的には積水ハウスや大和ハウス工業の賃貸住宅よりもシンプルといった感じかもしれません。
シャーメゾン 最悪の住環境でも満室

ある用事があって、幹線道路沿いを歩いていた時のことですが、1階に2戸そして2階に2戸の合計4戸のアパートが見えてきました。
この幹線道路、片側2車線の合わせて4車線の道路です。
交通量は多く、路線バスやトラック、ダンプなどもけっこう通る道路で、おそらくは昼だけでなく真夜中も、そこそこの交通量がある道路です。
騒音が日夜絶えないような、住環境としては最悪の場所です。
しかも車やトラックの排気ガスも相当この道路沿いでは充満しているのではないかと思えるような環境です。
通常であるならば、このような場所に住みたくはありません。
こんな場所にどこの建設会社がアパートを建てたんだろうと思い、アパートの前に来てみると、
シャーメゾン
と書かれているではないですか。
そうです。
あの積水ハウス施行のアパートだったのです。
積水ハウスはたしか立地の悪い場所にはアパートマンションを建てない建設会社じゃなかったのかと考えていましたが、例外的な物件もあるようです。
以前は散髪屋があったところですが、閉店のあとに土地のオーナーが積水ハウスでの賃貸住宅を強く希望したのかもしれません。
ところで立地的には不満の多いアパートですが、見たところ4室すべてに入居者がおり満室状態になっています。
新婚に人気のシャーメゾン 審査は? 費用は?

シャーメゾンといえば積水ハウスの賃貸住宅です。
私の小規模マンションがあるエリアにも、シャーメゾンは幾つかあり、常時ほぼ満室状態となっています。
以前に近くのシャーメゾンで、竣工間近の前に内覧会を開催していましたが、20~40歳台の比較的若い世代のカップルが数組も来場していました。
子育て前の新婚カップルにとても人気があるようです。
積水ハウスのウェブサイトにもシャーメゾンについて
「シャーメゾン」は、戸建住宅レベルの品質と住み心地を提供する積水ハウスの賃貸住宅です。住宅メーカーならではの快適性や安全性で、上質な暮らしをお届けします。
引用:https://s.shamaison.com/about/index.html(アクセス日2020/3/8)
と書かれていて、とにかくシャーメゾンに住むならば快適で安全、そして高品質な住居で上質な暮らしを楽しむことができますよと宣伝しています。
おそらくは家賃も多少高めだと思いますが、その分、質の高い生活を送ることができますよということなのだと思います。
鉄道で言うならばグリーン車を利用するような感じなのでしょうか。
ところでシャーメゾンですが、入居するためには入居審査があります。
レオパレス21よりも質が悪い 積水ハウス経営の内紛

最近はレオパレス21現経営陣と旧村上ファンドの経営権を巡る確執のニュースが報じられています。
この件は、今後どうなるかわかりません。
ひょっとしたら旧村上ファンドがレオパレス21の経営権を獲得し、レオパレス21の大改革が行われるかもしれません。
ところで以前に書いた記事
では海外の投資家の間では、積水ハウスの経営陣のなかでの内紛が、コーポレートガバナンスの問題ととらえていることについて書きました。
そもそも2018年の巨額詐欺の被害にあってから、積水ハウスの経営陣では内紛が生じており、今もそれが問題だというのです。
正直のところ過剰反応じゃないかとも思っていましたが、ところが今になって積水ハウスの経営を巡る内紛が再び激しくなっているようです。
というのも産経新聞2020年2月17日の「積水ハウス前会長、現経営陣の刷新求め株主提案」という記事には
積水ハウスに事実上解任された和田勇前会長が17日、東京都内で記者会見し、今年4月の定時株主総会で、自身を含む11人の取締役候補者の選任を求める株主提案を行うと発表した。
引用:https://www.sankei.com/economy/news/200217/ecn2002170035-n1.html(アクセス日020/2/20)
と報じました。
あの積水ハウスが低価格住宅を始める タマホーム直撃か?

積水ハウス、積水ハウスといえば建設業界ではブランド力がトップクラスの会社です。
最近でも、私の住むエリアには、ちらほらと新しい賃貸住宅が建っていますが、その多くがシャーメゾンです。
また義母がお世話になっている病院が建て替えましたが、それもまた積水ハウスによるものでした。
まさに積水ハウス信者が少なくない世の中ですが、積水ハウスの最大のネックがなにかというとそれは
価格が高い
ということです。
とにかく他社よりも価格が高いということは、よく知られた事実で、それだけ高品質な住宅ということなのかもしれません。
しかし高いとなると、市場ターゲットも限られてきます。
コストを意識するオーナーさんからは敬遠されることでしょう。
今後は人口減少により市場規模も縮小されることが予想されるなか、ついについに積水ハウスが低価格の住宅にも力を入れることがわかりました。
日本経済新聞2020/1/24の「積水ハウス、低価格住宅の新会社 約2千万円で販売」という記事には
積水ハウスは24日、低価格帯の戸建て住宅を販売する新会社を2月に設立すると発表した。全国各地の建設子会社の住宅事業を統合し、部材調達や物流を一本化してコストを削減する。販売価格(土地代含まず)を約2千万円と積水本体が販売する住宅価格の半額程度に抑える。これまで手薄だった20~30歳代の若い家族層を開拓する。
引用:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54815260U0A120C2TJ2000/(アクセス日2020/1/30)
と報じました。
積水ハウスのコーポレート・ガバナンスが問題視されている?

大東建託の社長さんが2019年春に交代しましたが、新社長になってからは、大東建託の動きがとても活発化しているように感じます。
いろいろと新しい取り組みが行われるようになり、逆風は吹いている、賃貸住宅業界のなかにあって、トップシェアを盤石にしているような感もあります。
ところで大東建託の場合は、社長がこれまでも、数年もすれば交代することが、あたりまえのように行われてきました。
そして社長の交代が経営陣のなかの内紛のようなもので生じるわけでもないようです。
そういった意味では、安泰な会社といった感じです。
その一方で積水ハウスや大和ハウス工業は、カリスマ的な経営者が長年のわたって経営を牛耳るといった感がありました。
とくに積水ハウスの場合は、巨額詐欺の被害に遭った後に、経営陣のなかで内紛が生じ、いわばクーデターによって最高経営者が追い出されたとメディアでは報じられています。
もちろんそのことによって、積水ハウスの経営が傾いたというわけではないようですが、しかし海外のステークホルダーでもある機関投資家の間では、積水ハウスの内紛とクーデターを重要な問題とみているようです。
この問題をコーポレート・ガバナンスの問題とみているのです。
建設業では大東建託グループに就活生の人気が・・
株式会社学情による、2021年卒の就活生の就職人気企業ランキングが公表されました。
それによると2年連続、伊藤忠商事が1位だったようです。
なぜ伊藤忠商事?
と思いましたが、どうやら商社のなかでもトップクラスの業績と、個性的で意欲的な社員が多いということがあるようです。
いずれにしても全体的に人気の高い商社ですが、伊藤忠商事は三菱商事や三井物産よりも、就活生には人気があるようです。
ところで驚いたのは建設、住宅業で人気のある会社のランキングですが、旭化成ホームズ、大東建託グループ、積水ハウスとなっています。
積水ハウスならば、なんとなくわかりますが、大東建託グループが入っている?
このことには驚きました。
ブラック企業ではないにしても、ブラック企業誌だと主張する方も少なくない大東建託グループです。
ところで旭化成ホームズが人気企業となっていますがその理由は
・建設業他社よりも給料が高く安定している
・福利厚生が充実している
・グループとしての旭化成が倒産することは考えにくい
などがあるのではないかと思います。
ちなみに旭化成の賃貸住宅はへーベルメゾンで戸建住宅は主力のへーベルハウスです。
へーベルメゾンのシェアは大東建託や積水ハウスと比べると小さいですが、しかしあちらこちらで見かけることがあります。