大東建託が賃貸住宅シェア20%に近づく
2017年3月期の決算説明会も多くの会社で行われ、比較的多くの会社でまずまずの決算内容だったようです。
賃貸住宅関連でも積水ハウス、大和ハウス、レオパレスといったところは好決算だったようですが、管理戸数でトップの大東建託も決算説明が行われ、おおむね良好な内容だったようです。
売上高は前期比6.1%増の1兆4971億円。
営業利益は前年期比19%増の1201億円。
経常利益も前年期比18%増の1245億円。
といった増収増益です。
好調の要因は管理戸数増と入居率も高水準を維持していることにあるようです。
管理戸数100万戸を超えさらに入居率も常時95%以上を維持しているので、管理手数料が手堅く入っていることでしょう。
ところで気がかりなてんもあります。
その気ががり要因は建築営業で前年比減5.4%です。
このてんは幾らかの改善を図るために飛び込み営業を強化しているとのこと。
特に地域別では北海道と東北での受注が大きく下がったとアナウンスされています。
東北といえば土地は多くあり、土地活用ができそうな地主さんもたくさんおられるのではないかと考えてしまいますが、土地価格が低くアパートローンを借りるにしても担保が十分に取れずにアパート事業を始めるのが難しいのかもしれません。
完成工事利益率が30%の大東建託!!
私は阪神地区のとある場所に住んでいますが、最近は大東建託もこのあたりでの営業が実を結んできたのか、あちらこちらで大東建託のアパートの新築工事が行われています。
全国的には、新規受注は減少傾向にあるようですが、私の周辺エリアでは大東建託については明らかに増加傾向にあるように思います。
ところで以前はあまり気にならなかったのですが、最近やけに気になることが完成工事利益率です。
この数値の見方については専門家のようにこの数値であらゆることを見極めることができるといわけではありませんが、素人なりに気になる数値が大東建託の完成工事利益率が30%前後というてんです。
というのも大手建設会社の完成工事利益率ですが
大林組 11.5%
大成建設 10.9%
長谷工 16.5%
と総じて大東建託よりも低い数値です。
ある情報によると平均は20%ぐらいともいわれていますが(実際はもっと低いように思いますが)、非公表の建設会社も多く正確なことはわかりません。
積水ハウスや大和ハウス工業の完成工事利益率は調べてもわからないので、非公表ということなのでしょうか。
そう考えると、完成工事利益率や管理物件の空室率を公表している大東建託は他社よりも紳士的ともいえるのかもしれません。
大東建託が積水ハウスを追い抜く?
ハウスメーカーといえば、なんといっても積水ハウスが最大手の1つで、ブランド力があります。
もちろん今も好調なハウスメーカーには違いがないのですが、2016年夏、株価時価総額において、ついに大東建託に追い抜かれてしまいました。
大東建託の時価総額 1兆1983億円
積水ハウスの時価総額 1兆1915億円
となっています。
この株価の時価総額、企業を評価する1つの重要な目安ととなっています。
例えば時価総額が大きいということは、業績だけではなく将来の成長に対する期待も大きいことを意味する場合があります。
そして時価総額を比較するのは株価そのものがが高い低いで判断するよりも企業価値を評価するううえで効果的な方法と近年ではみなされるようになってきています。
なにせ時価総額が大きいということは、その額分、投資家から期待され投資されているわけですからね。
ちなみに時価総額が最大の企業はアメリカのアップル社で約7000億ドルです。
7000億ドルということは70兆円。
すごい時価総額ですね。
日本のメーカーではトヨタ自動車の時価総額が26兆円でダントツの首位となっています。