アパートの建設費って安い高い?過去のレオパレスの建設費からすると
これまでの記事で小石川ケンイチ氏のレオパレスについて書いた記事を読んで、大東オーナーとして同じ一括借り上げでオーナーをしている視点から記事の内容について思ったことについて書いたことがありますが、今回は建設費に注目しました。
というのもこの記事によると、レオパレス家主のAさんは
(各18部屋)は建設費約1億円、1部屋あたり約500万円超かかる計算
でレオパレスにアパートを建ててもたらったというのです。
アパートなので2階建てとして1階と2階が9戸の建物かあるいは3階建てでも各階6戸づつといった建物といったところでしょうか。
おそらくはエレベーターはなし。
造りはレオパレスに多い、軽量鉄骨といったところのように思います。
そして建設費が約1億円。
やはり多少なり高いのでしょうか。
筆者の場合は大東建託施行でエレベーターつきのRC造りですが、そのときの建設費と比較してみると高いように感じます。
もちろん一括借り上げの場合は当初の建設費が高くなるとは、よく聞きますが、やはりそうなんでしょう。
たしか大東建託施行の場合でも建設費の30%程度が大東建託の利益になるような事を聞きましたが、レオパレスはどうなのでしょうか。
正確なことはわかりません。
賃貸住宅 経年劣化による家賃の下落は回避できない?
一括借り上げによるアパートマンション経営で1つの節目となるのが10年目です。
例えば大東建託やレオパレス21においては10年目に賃料改定が行われます。
そのさい大東建託の場合は査定家賃を基準に賃料改定が行われますが、大抵の場合10年もすると査定家賃は下げられており、アパートマンションオーナーはその数字を見てショックを受けるものです。
もちろん大東建託の場合は査定家賃と入居家賃が異なる場合は、高いほうを基準にしてオーナーに賃料が支払われるというルールがありますので査定家賃が大きく下がったように感じても入居家賃がそれよりも数千円高いならば、数千円ほど多く賃料が支払われます。
しかしその賃借人が退去して、募集をかけても入居者がなかなか見つからない場合は、募集家賃も査定家賃程度にまで下がり、支払われる賃料も下げられることになります。
実際ところ査定家賃が下がるのは、ほとんどの場合やむえない事柄です。
経年劣化ともいわれていますが、一般に全国平均ですが家賃は1年間で1%ほど下落するともいわれています。
もちろん平均なので地方のエリアではそれ以上に下落している地域もあるのかもしれませんし、一方で都心などでは下落率は限定的なエリアもあることでしょう。
津市にあるレオパレス銀座 空室解消のために賃料が大幅に下落
筆者の所有物件がある周辺エリアにおいても、レオパレス21の賃貸住宅が多々あります。
確認できているだけでも、6棟~7棟はあるのではないかと思います。
すべてが、築20年以上になるアパートですが、駅から徒歩10分圏内にあるおかげか、空室は目立って多いということはありません。
これだけを見ているならば、各地でレオパレス21のオーナーさんが訴訟をおこしているのが、ピンとこないのですが、しかし地方ではかなり大変な状況にあるレオパレス物件のオーナーさんがおられるようです。
例えば三重県の津市には駅から徒歩ではなく車で10分ほどの所に、「レオパレス銀座」といわれるところがあるなだそうです。
田んぼも多いこのエリアにレオパレスのアパートが40棟ほどあるというのですから、まさに「レオパレス銀座」エリアです。
もしもこのエリアが駅から徒歩10分圏内ならば、空室リスクもさほど大きくなかったのかもしれませんが、車で10分ということですから、とても不便な場所です。
電車通勤をするサラリーマンならば、バス路線があるならばバスで駅まで行くか、あるいはバイクか自転車で駅に行くしかないことでしょう。
サブリース会社の解約カード 多くはないが起こりえること
以前のブログでレオパレス大家がサブリース会社であるレオパレスによる家賃減額について裁判に訴えること、そしてその行方について書いたことがあります。
同じ大家として裁判の行方には関心がありますが、そもそも借地借家法のためか、どうしてもサブリース会社に有利になるように思われます。
借地借家法は原則、賃借り人を保護するものであり、サブリースの賃貸契約では大家に対する賃借り人がサブリース会社になってしまうからです。
ですから家賃減額請求を受けて、サブリース契約を解約したいと思っても正当な理由なくしては解約できない場合もあるのです。(大東建託は解約できると大東建託パートナーズの担当者が言っていましたが)
一方でサブリース会社から一方的に解約することは可能です。
そのためかサブリース会社の要求をほとんど飲まざるを得ないと考えている大家さんも少なくないことでしょう。
なかには入居者すべてを他の自社サブリース物件に転居させて、解約したという、ひどすぎるサブリース会社もあるようです。
ここまでやられると、裁判に訴えるとサブリース会社のほうが何らかの法に触れるのではないかと思いますが実際はどうなのでしょうか。
ビレッジハウスを運用する米ファンド レオパレス21支援の狙いは?
ダッチロール状態だったレオパレス21を支援したソフトバンク系の米ファンドですが、ファンドの巨額投資のおかげでレオパレス21そのものは経営破たんを免れることになりました。
ところでこの米ファンド、フォートレス・インベストメント・グループという名称のグループですが、レオパレス21に巨額な資金を投じるだけのメリットがあるのでしょうか。
近年はこの件に関するニュース記事をしばしば目にするようになりました。
そして実際的にレオパレス21を支援する具体的なメリットとは?
その1つには
今でも50万戸以上の管理戸数がレオパレス21にはあるというてんです。
管理戸数そのものは最大手の大東建託グループの半分といえども、かなりの規模です。
この50万戸のアパートをうまくいかせれば収益が得られるという計算があるのでしょう。
さらにこのフォートレス・インベストメント・グループは日本でビレッジハウスという賃貸住宅を運営しています。
現在のところビレッジハウスの管理戸数は約10万戸なんだそうですが、今後レオパレス21の管理戸数を合わせると、60~70万戸になるのです。
つまりは2種類の賃貸住宅を運営することによって相乗効果が生じることをもくろんでいるのではないかと言われています。
レオパレス21オーナーが訴訟で勝利をしたケース
レオパレス21に大いに不満を持つアパートオーナーたちで結成されたLPオーナー会。
レオパレス21にとっても厄介な存在でしが、一部のレオパレス21のアパートオーナーさんたちからも、うっとしがらているようです。
ところでLPオーナー会の後ろ盾をえたオーナーさんたちが、レオパレス21を相手に何件もの裁判をおこしてきました。
そしてその判決はというと、ことごとくオーナーさんたちが
敗訴となってきました。
やはり借地借家法の壁が厚いのか、形の上ではオーナーさんからアパートを借りているレオパレス21側が法的には有利になるようです。
しかし最近に判決が下された岐阜地裁においては、オーナー側に有利な判決が下されたようです。
全国賃貸住宅新聞2020/3/16の「賃料減額取消訴訟 レオパレス敗訴」という記事には
レオパレス21(以下、レオパレス:東京都中野区)と一括借り上げ契約をしているオーナーが、同社に対して家賃減額契約の取り消しを求めて起こした訴訟で、2月28日、岐阜地裁はオーナー側の主張を認める判決を下した。
賃料減額取消訴訟 レオパレス敗訴 :: 全国賃貸住宅新聞 (zenchin.com)
と報じました。
レオパレス21からの飛び火がMDIに?創業者が同じで 社名も変更
大東建託は時々ですが社長が交代します。
大東建託の創業者は多田勝美さんですが、今はもはや大東建託の経営には、ほとんどかかわっていません。
そしてその後、大東建託の社長や経営にかかわる人たちは周期的に変わってきました。
創業当時の精神は受け継がれても、創業家や一個人が経営に大きく影響を及ぼし続けるタイプの企業ではないようです。
このタイプの企業の場合は、時代の変化に対応しやすいというメリットがあるのかもしれません。
その一方で、絶対的な権威がないので社内の意見の統一が得られなくなったり会社が分裂するといったデメリットがあるかもしれません。
その一方で創業家が企業の経営に大きな影響を及ぼし続ける企業もあります。
トヨタ自動車などは、その代表格かもしれませんが。
そして不動産業界でも、今、施工不良に揺れるレオパレス21もそうです。
このレオパレス21の創業家は深山家で深山祐助さんが創業者です。
そして現在のレオパレス21の社長は深山祐助さんの甥にあたる深山英世さんです。
ですから現社長の深山英世さんの時にレオパレス21は、種々のトラブルに遭遇していますが、そのトラブルの原因となった出来事の多くはレオパレス21の当時の経営者、深山祐助さんの時代に生じた事柄です。
アパートオーナーの「被害者の会」?しかし多くのオーナーは冷静?
よく「被害者の会」という言葉を耳にします。
「被害者の会」とは、特定の事件・事故などにより被害を被った被害者やよって作られる団体のことで、同じ被害を受けた者同士助け合う目的で設置されますが、とくに賠償や裁判などのように個々人では対応できないときなどは被害者の会が一括してそれにあたることがあります。
ところで、以前のことですがレオパレス21の一部の物件で、アパート界壁の施工不良の問題が話題になったことがありますが、その物件オーナーたちによる「被害者の会」が結成されていました。
このてんについて朝日新聞2018年6月22日には「レオパレスオーナー「被害者の会」立ち上げ 相談窓口に」という記事が掲載されましたが、記事によると
アパート建設大手「レオパレス21」のアパートで建築基準法違反の疑いが出ている問題で、アパートオーナーらの「LPオーナー会」が22日、「被害者の会」を立ち上げたと発表した。25日から相談窓口を設置する。引用:レオパレスオーナー「被害者の会」立ち上げ 相談窓口に
と報じました。
とにかく今回のケースはレオパレス21による違法性の高い件なので、レオパレス21としても劣勢にあるように思われます。
ビレッジハウスがレオパレス21物件の仲介に力を入れている
経営再建中のレオパレス21ですが、とにかくレオパレス21物件の入居率が芳しくありません。
筆者の自宅の近所にも、レオパレス21パートナーズの店舗がありますが、昔は店舗内にお客さんが入店しているのをよく見かけましたが、あのアパート施工不良事件以降は、店舗内にお客さんが入店しているのを、ほとんど見かけることがなくなりました。
やはりあれだけメディアによって、レオパレス21のアパートが叩かれると、あのアパートに住みたいと思う人もあまりいなくなったのかもしれません。
ところでレオパレス21の経営が改善されるためには、やはり入居率を改善することが必要最低条件ともいえます。
実際のところレオパレス21と同じ一括借り上げで、賃貸住宅を行っている大東建託や積水ハウス、大和ハウス工業の賃貸住宅の入居率は90%以上を維持しているようです。
またコロナ渦にあっても、さほど入居率は下がっていません。
その一方で。レオパレス21の入居率はコロナ渦、入居率が下回っています。
そこで少なくとも、入居率を80%以上にもっていく必要があるようですが、その一助になるかもしれないニュース記事がありました。
法人による賃貸割合の多い物件は入居率が高水準になりやすい
アパートマンションの賃貸借契約となると、個人との契約を連想すると思いますが、実際には法人との賃貸借契約、あるいは社宅として借りているケースも多くあります。
筆者の所有マンションでも、よくよく調べてみると、一時期、法人として借りている部屋が半数以上を超えていることがわかりました。
そして法人契約は入居率を向上させるうえでも重要な要素になりつつあるように思います。
最近は昔のような社宅団地のようなものが、だんだんと減少傾向にあり、会社が法人として社員のために部屋を借りるケースのほうが多くなっているように思われます。
こういったなかレオパレスが国内上場企業の約80%と賃貸物件において法人契約を行っているとの実績を宣伝いたしました。(施工不良以降はその割合は減少していると思われます)
確かにレオパレスといえば比較的、借りやすい賃貸住宅というイメージがあります。
以前に筆者が行っていた職場の上司が、職場に通うのが大変なので、職場近くで部屋を借りるということで、部屋を探すことになりましたが、結局、決まった部屋がレオパレスの物件でした。
筆者個人としてはレオパレスというと設備が整い、家賃も手ごろですが、その反面、遮音性というてんでは大丈夫なのかなあと思っていましたが、まあもう決めてしまったのでどうしようもありません。



