一括借り上げ解約終了プロジェクトて本当にあったの?
一括借り上げによるアパートマンション経営を行う地主さんが近年増えていますが、それとともに様々なトラブルも増えてきました。
代表的なトラブル事例しては周期的な賃料改定のさいに、賃料減額を提示されてトラブルになるという事例です。
このケースは、おそらくどの業者と契約しても生じているのではないかと思われます。
ところで、このようなトラブルに対して一致団結して取り組もうとしている組織があり、それがレオパレス家主たちからなるLPオーナー会というものがあります。
レオパレスとは全く独立した家主たちからなる組織ですが、トラブルとなっている事柄の情報を共有できたり、場合によったら裁判によって事を正すように動くような、オーナーたちにしては心強い組織です。
ところであるサイトの記事を読んでいたらレオパレスについての驚くべき商法について書かれていました。
情報源はおそらくLPオーナー会と思われますが、どうもレオパレスには
終了プロジェクト
というようなものがあるというのです。
例えば、あるレオパレスの物件は立地的に悪く、常時、空室が目立つとします。
するとこの物件の家賃保証をしなければならないレオパレスは損失を被り続けることになります。
サブリース業界が将来を楽観できない理由😟郊外での空室が上昇
以前に書いた記事で
予測がつかない今後のアパートマンション経営
という記事がありますあ、2017年7月21日の東洋経済誌の「「賃貸住宅市場が危ない」、日銀が異例の警鐘
金融緩和による住宅過剰、物価を下押し?」記事の内容からそのてんについて指摘するものでした。
実際には2017年現在、サブリース会社トップの大東建託は96%以上の入居率を維持しており、今後も入居者向けサービスの充実を図ることにより、高水準の入居率を維持できるとの見方をもっているというてんについてもふれました。
そして大東建託の高入居率の維持ができるとの自信は、それなりの根拠があって述べている事柄なので、大東建託のアナウンスとおり数年は大東建託は高入居率を維持できるのではないかと思われます。
しかし東洋経済誌は気になるてんを指摘しています。
例えば、この記事にはトヨタ自動車などが出資する不動産評価・情報提供会社「タス」の見解を取り上げていますがそれによると
首都圏では東京都心部はさほどでもないが、埼玉や神奈川、千葉の各県で特に2015年後半以降、空室率が急上昇している。
と述べて、都心部でない
郊外における空室率の急上昇に警鐘を鳴らしているのです。
つまりは東京、大阪、札幌などの主要都市の都心部ならば、まだ高入居率を維持できるものの、郊外となると空室リスクに警戒しなければならないというのです。
郊外に多くの管理物件をかかえる大東建託にとっては油断のならない傾向といえるでしょう。
一部メディアによるサブリースの記事には要注意 間違った印象を与えるリスクが
経済について扱った、購読者数がまずますのある週刊誌にサブリースについての批評記事が掲載されていました。
筆者もサブリースで小規模なマンション経営をしている者として読んでみましたが、目新しい情報はなく、サブリース批評記事で何度も取り上げらえていることの繰り返しといった感が否めませんでした。
では具体的にはどのようなリスクについて取り上げられているのでしょうか。
①長期借り上げを謳っていながら、解約条項がある。
たしかに30年、35年の一括借り上げを謳ってはいても、オーナーもサブリース会社も中途解約することはできます。
現にレオパレス21が入居率の悪いアパートの解約に動いたことがあったのは事実のようです。
しかし大東建託や他のサブリース会社では、そのように動いたという話はあまり聞いたことがありません。
もちろんサブリース会社も事業会社なので、将来、経営が厳しくなると、採算の悪い物件を切り離そうとすることは考えられます。
しかしそもそもアパートを建てたら、必ずうまくいくという保証そのものは、どのアパートにもないのです。
サブリースであってもサブリースでないアパートでもです。
オーナーに支払われる賃料減額が賃貸住宅オーナーを怒らす要因!!
最近はアパート経営となるとサブリースによるアパート経営が増えています。
とにかく空室が生じても、オーナーに支払われる賃料が変わらないというのが魅力です。
その一方で、サブリースがらみのトラブルも増えてきているようです。
オーナーにしてみれば「こんなはずじゃなかった」といった感じなのでしょうか。
そこで不満を持つオーナーさんたちによって、最近はレオパレス21でも生じたようにサブリース会社の経営を揺るがすようなアクションが起こされることもあります。
そしてさらに困ったオーナーさんたちを救済するかのような団体も設立されています。
その団体の1つに「サブリーストラブル相談センター」があります。
正式名称は「不動産ADRサブリーストラブル相談センター」というんだそうですが。
サイトはhttps://sltcc.info/about/です。
このサイトを調べてみますと、最も相談内容で多いのは断トツで
家賃減額請求
のようです。
なんとなくわかるような気がしないこともありませんが。
周期的に行われるサブリース会社とオーナーの賃料改定協議においては、たいがいオーナーに支払われる家賃減額請求が求められます。
サブリース物件オーナーが破産の危機に直面した事例
以前のことですが、サブリース物件に関するトラブルで注目されていたのが、レオパレス21とその物件オーナーとのトラブルがメディアでも取り上げられ、注目を集めていました。
ところで2108年になって、急に注目を集めるようになったニュースがありました。
それは女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営する不動産会社スマートデイズと物件所有者とのトラブルでなんとスマートディズは物件所有者への賃借料の支払いを突然停止したというのです。
レオパレス21も賃借料の大幅な減額は行ったものの、契約している物件オーナーへの賃借料の支払いを停止するまでは行っていなかったようです。
今回の事例はより深刻な事態と言わざるをえません。
このてんについて日本経済新聞2018年2月15日には
所有者は1億円以上を借りている人が大半で、NPOは自己破産者が続出する恐れがあると警戒する。NPO法人が運営するサブリース問題解決センター(東京)ではスマートデイズに関する相談が既に100件を超えた。・・物件を複数所有して借金が数億円に膨らみ、自己破産をほのめかした人もいた。・・スマートデイズは首都圏を中心に1万室以上を展開するが、資金繰りが悪化し、賃借料を支払えなくなった。所有者は700人程度とみられることから、大谷昭二センター長は「自己破産者が数百人出てもおかしくない」と懸念している。
サブリースによる賃貸住宅経営の問題点を朝日新聞が警鐘を鳴らしていた
「象とアリ」という言葉ありますが、象とは建設会社、アリは大家のことです。
つまり建設会社も大家も事業者でありながら、不動産の知識、経験、ノウハウ等になれば象とアリほどの差があり、到底対等に協議し、契約することには無理があるように思われます。
このてんで事業者と消費者の関係であれば、消費者契約法があり、事業者が故意に不利益な情報を隠していることが明らかであれば、契約を取り消すことができるなど消費者を保護するための法律がありますが、事業者と事業者の関係であるならば、そういうわけにはいかないのです。
つまり象がアリを踏み潰すように、無知な大家が建設会社に振り回されたあげくに気がつけば潰されていたということもあり得るのです。
ところで過去の新聞記事ですが朝日新聞2016年8月11日の『「家賃保証」トラブル急増』という記事はとてもインパクトのある記事で、この当時はサブリースや一括借り上げによる賃貸住宅経営のリスクがなかなか見えてこないなか、サブリースの問題を的確に示していたというてんで、とても意義のある記事だったのではないかと思います。
そして明確にされた問題点は
- 建設会社からの減額リスクの説明がなかった。
- 建設会社からの将来、賃料増額の示唆があったにもかかわらず、増額はなくむしろ減額させられた。
- 建設会社側からの一方的な契約解除。
- 詐欺まがいの建設会社の営業。
- 事業者同士の契約といっても大家の側は不動産についてはあまりにも知識も経験もない。
といった問題が浮き彫りになってきます。
大東建託のフルパッケージプランとは そのメリットは?
筆者も大東オーナーになって幾らかの年月がたちましたが、先日、筆者の物件の営業担当店の担当者が替わりましたので、新任の担当者が挨拶で来られました。
担当者によって挨拶に来たり来なかったりとマチマチですが、今回の担当者は真面目に挨拶回りをされる方のようです。
そのさいに担当者のほうから「何か気になるてんで、尋ねてみたいことがありますか」と言われましたので、正直に「おそらく数年先に行われる大規模修繕工事の費用がどれくらいかを知りたいと」と答えました。
この時は、だいたいの数字を言ってくだされればよかったのですが、大東建託の担当者は「見積もりを作成してみます」と答えられ、まだ数年先のことなので、そこまでするとはちょっと驚きましたが、とりあえずは見積もり書が届くのを、待つことにしました。
ところで私の場合は、大東建託との契約がフルパッケージプランでないので、物件の共有部分の修繕費用や各部屋の設備機器の修繕費用も、基本的にはオーナー負担となります。
ですから10年から20年に1度行われる
大規模修繕工事の費用は大きな負担となります。
これはやむえない事柄なので、毎月の家賃収入の幾らかを、将来の修繕費用のために取り分けておかなければならないわけですが、大東建託にはその手間を省く制度があります。
大東オーナーの賃料改定後 入居家賃が高ければ・・
一括借り上げ、つまりはサブリース契約のアパートマンションオーナーにとって「賃料改定」という言葉には悪いイメージがあるのではないでしょうか。
なぜならば多くの場合、「賃料改定」とはアパートマンションオーナーに支払われる賃料の減額を意味するからです。
多くの場合、物件の経年劣化等で家賃は新築当初よりも下がり、それに伴いアパートマンションオーナーに支払われる賃料も、「賃料改定」の協議の後に減額されることになります。
このてんでは、レオパレスでもへーベルメゾンでも積水ハウスでも、ほとんど同じではないかと思います。
そして大東建託の大東オーナーも多くの場合、賃料改定後は減額されることになりますが、しかし大東オーナーの場合は賃料改定で減額査定をされても、賃料改定後にすぐに支払われる賃料が大きく減額されるというわけではありません。
といのも査定家賃よりも
入居家賃のほうが高ければ
入居家賃にしたがって支払われる賃料が決まるからです。
例えば30戸数を所有する大東オーナーさんがいたとしますが、「賃料改定」の協議で、30戸数すべての査定家賃が3000円減額されたとします。
するとこの計算では30戸×3000円で90000円の減額となるわけですが、入居家賃が30戸すべてが新築当初と同じであるならば、つまりは入居家賃が全く下がっていなければ賃料改定後の減額は0円となるというぐあいです。
もちろんそのようなことはまずありませんが。
アパート経営の一括借り上げトラブル 減額されることを知らなかった?
以前のことですが関東在住の叔父から心配のあまり「アパート経営は大丈夫なのか」と尋ねられました。
なんで、こんなことを聞いてくるのだろうと思ったら、2016年8月11日の朝日新聞の記事に
「家賃保証」トラブル急増
という見出しの記事があるというのです。
筆者は朝日新聞をとっていないので知らなかったのですが、早速取り寄せて読んでみました。
なるほどなあと思いました。
実は筆者も父からの相続ですが、大東建託との一括借上げ契約をしているアパートオーナーなので書いていることの意味はよくわかります。
まず見出しの横には
アパート経営 減額リスク説明なし
と書かれています。
たしかに一部のメーカーはとにかく契約をとるために減額リスクについては何も説明しないところがあるのかもしれません。
ただ亡くなった父の話では、大東建託と一括借上げ契約をするさいに、支払われる賃料が経年劣化とともに減額されることがあるとの説明は受けていたようです。(10年以上前の話です)
また、周期的に大規模改修工事を行う必要があり、そのさいには、かなりの出費が求められるので、そのための費用も家賃収入の幾らかから蓄えておくと良いとの説明も受けていました。
いずれも契約する前のことのようです。
サブリースのリスクとは メディアの偏重記事のために誤解が生じていることも
レオパレス21のアパート施工不良問題、そしてシェアハウス「かぼちゃの馬車」の運営会社の破たんと、サブリースに関するスキャンダルなニュースがメディアで報道され、サブリースでの賃貸住宅経営は怖い、やらないほうがいいという印象を多くの人がもつようになりました。
しかしそもそもサブリースの何が悪いのでしょうか?
と考えてみると、具体的に詳細に、すぐに答えることができないものです。
ところで金融庁のウェブサイトには、このサブリースについての注意点を適確に掲載していることがわかりました。
それは平成30年10月26日の「アパート等のサブリースに関連する注意喚起について」というトピックスのなかの資料で示されています。
このトピックスのなかの「アパート等のサブリース契約で特に覚えておきたい ポイント例」という資料には
①賃料が変更される可能性があります。
・多くのサブリース契約では、定期的に賃料を見直すこととなっています。 ・「家賃保証」とうたわれていても、入居状況の悪化や近隣の家賃相場の下落により賃料 が減額する可能性があります。
②契約期間中でも、契約が解約される可能性があります。 ・「30年一括借り上げ」とうたわれていても、契約書でサブリース業者から解約すること ができる旨の規定がある場合は、契約期間中であっても解約される可能性があります。
と書かれています。
このようにサブリースによる賃貸住宅経営の②つのリスクが適確にまとめられています。
そのうちの賃料減額ですが、これはほとんどの場合、生じ得るリスクです。
建物も古くなると、間取りや設備も最新のものでなくなり、竣工時の家賃では、入居者が決まらなくなっていきます。
すると家賃を下げていかなければならないわけですが、オーナーに支払われる賃料も見直しが行われるようになっていきます。
しかも家賃の値下げで入居率の改善が行われなければ、サブリース会社そのものの経営が厳しくなり、「かぼちゃの馬車」の運営会社のように破たんしてしまい、オーナーへの賃料が支払われなくなるという事も生じます。
さらに契約が解約させられることもあるということですが、通常はオーナーが、サブリース会社に滅茶苦茶な要求をするよほどの変人でないかぎり、解約させられるということはあまりないように思います。
しかしサブリース会社の経営が危なくなってくると、入居率が悪い物件の場合、一方的に解約させられてしまうということがあるかもしれません。
それでサブリースでの賃貸住宅経営をしているならば少なくとも上記のリスクがあることは、常に認識しておく必要があるでしょう。